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金属アレルギーとチョコレート

金属アレルギーとチョコレート

腕と体に、かゆくて赤い湿疹が突然出るようになった。自分では蕁麻疹だと思っているが、その後も治まらず数ヶ月続いている。特に、疲れる、入浴すると必ず悪化してかゆい。

病院で出された薬を飲んでも、現状維持が精一杯で、時々悪くなり改善しない。

周囲の人からは病院を変えるようアドバイスを受けたが、良い病院がわからず。

通える範囲の病院をいくつか変更してもこれ以上やる事はないと言われている。

このままずっと薬を飲み続けなければいけない上にこの状態が続くのかと、かゆくなるたびにいつも不安に思うようになった。

そのうち、友人が飲んでいるサプリメントと関係あるのではないかと言い出したが、特に珍しい成分は入っていないと思う。

1)金属アレルギーの人がダメな食べ物

自然の状態で、金属を含有している食品がり、金属アレルギーの人が食べると、アレルギー症状を出す食べ物があります。

代表的なのは、チョコレート、ナッツ類、コーヒー、紅茶などですが、非常に多くの食品が金属を含有しています。

中でも、チョコレート(カカオ)は、ニッケルとコバルトを自然の状態で含有しているので、少なくありません。

多くの場合には、「手が荒れてくる」、「腹痛がでる」のどちらかです。腹痛はすぐに症状が出ますが、手が荒れてくる場合

2)金属が含まれている食べ物

もし、金属含有量の多い全食品を制限しようとすると、生活に大きな支障が出ます。そもそも、そのアレルギー症状は食べ物と関係しているのか調べなければなりません。

アレルギー症状と金属含有食物が関連している場合の検査は、

①金属アレルギーの検査

②金属を含有した食品を中止して様子を見る:除去試験

③金属を含有した食品を実際に食べて様子を見る:負荷試験

の3つで、実際は①+②または③で判断します。

しかし、金属アレルギーの人が、「注意が必要な食べ物」はありますが、食べ物がアレルギー症状と関連していると確定するまでは、単に金属アレルギーだからといって「食べてはいけない食べ物」はありません。

ここで「注意が必要な食べ物」は、食べて症状が出る可能性がある食べ物です。

これは、実際に「負荷試験(食べる)」もしくは、「除去試験(食べない)」をしなければ、アレルギー症状と関連しているかどうかはわかりません。

3)問題になるとき

金属アレルギーの人が、金属を含んだ食品によるアレルギー症状は、湿疹か腹痛。

しかし、食品に含有されている金属で、湿疹が出現する頻度はそれほど多くはありません。むしろ少ないです。

金属アレルギーが最も問題となるのは、整形外科手術、歯科治療です。

なので、我々アレルギー医は、整形外科医や歯科医と相談して、何の材料を使ったどういった手術であるのかを相談して、治療内容のアドバイスをしています。

4)「食べるものがない」

最も多い相談は、

「金属アレルギーと食物が、関連して湿疹が出ていると言われた。かなりきつい食事制限をしているが、治らないうえに食べるものがなく生活が大変」

です。

制限をして治らないのであれば、食べ物とは関係ありません。

症状の改善がないのに内服し続けるのも止めた方が良いです。肝臓などの副作用の方が心配です。

5)これが必要です

①食事制限は期間を決めて

金属を含有した食物を制限するのであれば、必ず期間を決めて行います。

多くは2週間~1ヶ月で、症状が改善しない場合には食物制限は中止します。

②症状が出やすい食物を知る

症状が出やすい食品と、ある程度典型的な症状があります。すぐに症状がでる訳ではなく、数日かけてアレルギー症状が出てくる場合もありますので、ある程度の観察期間は必要です。

一方、症状は個人によって本当に様々なので、制限をしてみないとわからない部分はあります。

③中止しても、症状が変化しない場合はその食物は関係ない

多くの方は、アレルギー症状と関係ないとわかっていても、怖くて食べられないことが多々あります。心理的に怖さがあるのが当たり前なのです。

記事監修医師
続木 康信
                     

続木 康伸

岩手医大卒、蓮桜会理事長。医師・歯科医師のダブルライセンス。新生児から妊婦まで、人生を自由にするアルバアレルギークリニック院長 。日本テレビ「カズレーザーと学ぶ」、東京MX「医史」出演。学研「保湿を変えればアトピーは治せる」著者。

【所属】
・日本花粉学会(評議員)・ヨーロッパアレルギー・臨床免疫学会・アメリカアレルギー・喘息・免疫学会・日本小児アレルギー学会
・抗原研究会・日本美容皮膚科学会・日本痤瘡研究会・日本脱毛学会・再生医療クロスボーダー協会・日本臨床カンナビノイド学会

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