「おはようございますは?」
思わず言ってしまいませんか?
普段やっていないと絶対にできないのがあいさつ。
中国と日本の子育てでは、中国の子はプレゼンの練習をアメリカ人並みにやっており、非常にうまいとの記事を読みました。
あいさつはコミュニケーションの1つであり、あいさつが上手くいくと印象が大きく変わります。
このため小学校入学前に身に付けておきたい重要度が高い挨拶は、
- 「おはようございます」
- 「こんにちは」
- 「こんばんは」
- 「おやすみなさい」
- 「さようなら」
- 「ありがとう」
- 「ごめんなさい」
の7つです。
平岩幹男先生は、これを可愛く「あいさつ7」と呼んでいます。
この7つを教える際には、第1段階と第2段階に分けて考えます。
① 第1段階
「おはようございます」、「こんにちは」、「こんばんは」、「おやすみなさい」「さようなら」
これらは使用する頻度も高いので、色々な状況でもすぐに出てくるようにすることが重要です。
まずこの5つをマスターすることを目標にされると楽ですね。
この場合も必ず言いやすい人や状況から始めましょう。
必要であれば「お・・おは・・・おはよ・・」などの手助けを使うと良いと思います。
なにより、「おはようございます」は言った本人の気分がよいとの報告もありますので、確実にこの5つは身に付けましょう。
②第2段階
「ありがとう」、「ごめんなさい」
子供全般に言えることは、自分にとって行為の意味が解らないことはやりたがりません(代表が勉強です)。
特に「ありがとう」、「ごめんなさい」は、親が行っていることを見て、自分が声をかけてもらって学ぶと言われています。
どうしても大人が言うより先に子供に強制してしまうことが多いですが、まずは親や周囲の大人が見本を示すことが大切なことです。
③ 第3段階
「ごめんなさい」は、失敗や喧嘩など何でも「ごめんなさい」が習慣になってしまうのはいけません。
セルフ・エスティーム(自己肯定感)は確実に下がりますし、学校で口が立つ子に挟まれると何でも自分のせいになってしまいます。
大人が見ていて非があると思った時でも、まずは辛抱強く子供の意見を聴取し、なぜそうしたのかと自分の意見を言えるようにトレーニングすることが必要となってきます。
そうすれば、なぜ謝らなければいけないのかを理解させるヒントが生まれます。
挨拶が上手くいかない場合も考えてみましょう。
子供達は「出来ない」のと「する気がない」の2つに分けられます。
大人からみるとどちらも一緒ですが、
「出来ない」は「怖い、恥ずかしいなどの感情的な面」か「やり方や挨拶する場面を理解していないこと」に分けられます。
「する気がない」のはそのままで、子供の気分や年齢的な発達段階における場合もあげられます。
慣れない場面では、声が小さかったりまごついたりするのが普通です。
思わず言いたくなりますけど(笑)
失敗させないためにも安心できる環境でトレーニングをスタートしましょう。
親からあいさつし子どもに安心感を与えてから始めることも、あいさつを成功させるためには大事な要因となってきます。
参考文献
・平岩幹男. 幼稚園・保育園での発達障害の考え方と対応 役に立つ実践編
・平岩幹男. 自閉症スペクトラム障害 療育と対応を考える
・高橋六二. 「あいさつ」の現在―「あいさつ」の発生(4)コミュニケーション文化 4号, 73-80, 2010-03-18