自宅で出来るダニアレルギー対策

1.ハウスダストはいまどき採血で検査はしない

ハウスダストを構成するアレルギーの主成分は、ダニです。

10年以上前に専門医講習会で、「ハウスダストを計測しているのは日本だけなので、恥ずかしいから絶対に検査しないように」と言われており、その後はその教えを守っています。

日本ではハウスダスト、ヤケヒョウヒダニ、コナヒョウヒダニなど複数の検査を行い、数値が高いと「ダニに反応が出ている」と言われますが、反応が出ているからどうなのか、どうすれば良いのかといったことが大切です。

日本では、ヤケヒョウヒダニ、コナヒョウヒダニのどちらも大きく違いはなく、どちらかだけの検査でたります。

本日はアレルギー性鼻炎や気管支喘息の原因となるダニ対策を考えてみます。

2.ダニドライクリーニングではやっつけられない

前回の通り、日本でダニがいるのは寝具がもっとも多く、寝具>絨毯>畳>フローリングの順番で多くなります。

手始めに寝具の掃除から始めましょう。

特に小児は寝ている時間が長いのでダニ対策は重要です(②)。
例えば、病院の寝具には理論上はダニはいません。病院の寝具は滅菌(菌が生存できないほど高熱処理)してありますので、ダニとともにアレルギー成分がほぼ死んでしまうためです。

一方で、ダニは非常にしぶとく、なかなか死なず、結構残存していることが解っています。

ダニ対策のポイントは

  1. 防ダニ布団カバー(フッ素樹脂コート生地)
  2. 週1回以上の掃除
  3. 布団の丸洗い+乾燥
  4. 布団の掃除機がけ

 

実際のやり方を見てみましょう(①、②、③、⑦)

・布団の掃除は週1回でも結構ダニは低下できます。

・掃除機は、吸引力よりも掃除回数の方が重要です(①)。

・畳半畳分(1平方メートル)を20~40秒かけて掃除機をかける。

 これ以上では効果は変わりません。

・布団はドライクリーニングより丸洗いの方が効果あります。

・週1回以上の布団の天日干し+掃除機がけをしましょう。

・布団カバーは、週1回は洗いましょう。

・防ダニ布団カバーは製品によって差が大きい。

 フッ素樹脂コート生地が一番効果があります。

・布団にダニがいるままで防ダニカバーをかけてもあまり効果は
 ありません。

・ダニ対策として、布団の中身に差はありません。

・ヌイグルミがあるのであれば、洗いましょう。
 出来れば置かない方が良いです。

ダニはペットの毛と違い空中に浮遊する時間は短く、寝具から浮遊した場合には10分で約10%にまで減少します(⑦)。つまり、ダニ対策を目的として空気清浄器を購入するのは効果が低いとゆうことになります。

3.夫婦の協力がなければ、掃除は継続できない。

ここに記載した方法を3~6ヶ月ほど継続するとかなりダニを減らすことができます(①)。お子さんによっては、ものすごくダニの数値が下がる場合もあります。

が、重症のアレルギー性鼻炎をもちダニ皮下注射免疫療法を日本にない時代から輸入しておこなっていた私としては、経験的に布団の掃除機かけが一番効果がある気がしており、なおかつ週3回以上が効果的です。週1では足りない気がしております。

ダニの数値が高い子の場合には、「20」を超えてくると大なり小なり、朝起きると鼻が出ている詰まっている、布団の上で騒ぐと目が痒い鼻が痒いなどのアレルギー症状が始まります。また、他のアレルギーと違い、採血の値も徐々に上がってくるのではなく、ある時から急激に上昇します。このため、まだこのくらいの数値だからは、通用しません。

やれるだけやってみることが自分にもお子さんにも大切で、 何事も継続が肝要です。

一方で、これをワンオペで継続できる方はお子さんや自分が一人であれば出来るかもしれません。しかし、継続するためには、夫婦でどうやれば分担できるのか、兄弟が多い場合には子ども達が自分で出来る工夫を考えてみることが大切です。



参考文献

①西岡謙二. 室内アレルゲン -とくにダニとペット-. アレルギー・免疫 21; 10; P74-80, 2014.

②滝沢琢己. エビデンスに基づいた環境整備 Update. 小児科臨床 68; 8;P1457-1462, 2015.

③秋山一男、福富友馬. ハウスダストの構成アレルゲン. アレルギー・免疫. 20; 3; P86-92, 2013.

④続木康伸、成田光生. お好み焼き粉に発生したダニによるアナフィラキシーの双子例. 日本内科学会雑誌 104(5), P986-989, 2015. 

⑤張会波、ほか. 全国の住宅における室内環境の分析. 日本建築学会技術報告集15(30), P453-457, 2009.

⑥福富友馬、ほか. 室内環境中のダニ・昆虫とアレルギー疾患. Indoor environment 12(2), P87-96, 2009.

⑦白井秀治、坂口正弘. ダニアレルゲンに対する家庭対策の非臨床研究を中止とした評価. 第52回小児アレルギー学会 ワークショップ4-3

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