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見た目の老化とアトピー性皮膚炎

見た目の老化とアトピー性皮膚炎

子ども頃からアトピー性皮膚炎と言われ、塗り薬を使っても現状維持が精一杯、時々悪くなるのを繰り返している。肌が荒れた部分が黒く残ってしまったが、こんなものかと思っていた。

しばらくぶりに会った友人は、同じくらい肌が荒れていたのに、通っているアレルギー科で薬の塗り方と体の洗い方の説明を詳しく受けていた。

そのせいか、今は週1回だけお腹に軟膏を塗るだけでキレイな肌で痒みも無くなっており、来月からは保湿剤だけになるので、脱毛やシミ取りの美容クリニックに行くとゆう。

自分は以前、幼稚園の集まりで子どもに「おばあちゃんみたい」と言われ、顔のシミ取りをしたらアトピー性皮膚炎が極度に悪化した。その話を友人にしたら、すでに顔のシミ取りをしていたが、肌は全く大丈夫だったらしい。

1)「見た目の老化」は、ポイントがある

アトピー性皮膚炎や蕁麻疹が落ち着いてくると、美容目的にシミ取り、脱毛をされる方が、私のクライアントには非常に多くいらっしゃいます。

しかし、アトピー性皮膚炎の状態がいつもと同じだったり、美容処置の時期を間違えると、美容処置(特に脱毛)後にアトピー性皮膚炎は悪化します。

このため、美容クリニックによっては、アトピー性皮膚炎を抱えている場合、処置を断っているクリニックもあります。

美容処置を、アトピー性皮膚炎の再発なく行うために、私は「他人から見た老化=老けた印象」について、これまで考えてきました。

「老化」と「実年齢」は全く関連しないと感じますが、「老けた印象」を与えるポイントはあります。

印象は、その人の雰囲気=「皮膚関連」+「その他」で成り立ちます。

つまり老けて見える場合、皮膚関連か、その他か、両方に問題があるのかで、改善するポイントが決まります

2)世の中では、「老化」は加齢によるものだと思われています

結局は、その人の「全体的な雰囲気」で印象は決まります。

が、全体的な雰囲気はそれまでのライフスタイルや人生経験の積み重ねがベースにあって作られるもの。

つまり、加齢によって肉体的には色々な代謝や活性が落ちてくる部分はありますが、「老けた印象」は年齢だけを重ねるだけでは出てきません。

「老けた印象」は比較、つまり最初に「相手のイメージ」にある同年代と比較されて生じます。次に、一つ若い世代と比較されて印象が決まります。

なので、20代では、人生経験により落ち着いた雰囲気が出ることあっても、老けた印象になることはあまりありません。

見た目に関して、明らかに違いがでるのは30代からです。

30代から見た目の老けた印象は上記が大きく影響しますが、老けた印象を加速させる因子は、日焼け、肥満、ストレス、タバコ、糖尿病、運動不足が関連あると考えています。

運動している方は、例え肥満、日焼けがあったとしても、肌の張りやたるみがなく、一目でわかります。

一方で、タバコと糖尿病は肌に張りがなく、たるみも強くでます。タバコで+5歳、糖尿病で+10~15歳ほど、年齢が上に見えます。

3)「皮膚関連」については、こう思います

皮膚は表皮と真皮から出来ています。

常に代謝されており、皮膚表面の表皮(バリアーとうるおいを担う)は約1ヶ月程度、その下の真皮(肌の張りを担う)は約6ヶ月程度で入れ替わります。

この皮膚の入れ替わり(ターンオーバー)を乱す要因があります。

アトピー性皮膚炎をケアしなかった場合には、皮膚のターンオーバーが早まり、バリアーと保水機能が非常に低い皮膚ができます。

このため、乾燥肌となり、肌の張りを担う真皮へのダメージを容易に受けやすい状態になります。

真皮へのダメージは、シワ、張りの低下=たるみにつながります。

一方でアトピー性皮膚炎のケアが上手くいかないと、後述するシミ(炎症性色素沈着)の形成につながります。

◎シミ

シミには種類が様々にあり、それぞれに治療法があります。

一般的なシミ(老人性色素沈着)の場合には、レーザー治療が有効とされていますが、どのレーザーを選ぶのか、出力、レーザー後の処置がシミ取りの効果に大きく影響を与え、日焼け対策はその後の再発に大きく影響します。

しかし、アトピー性皮膚炎の場合には、治療を上手く行えないと残るシミ(炎症性色素沈着)があります。

アトピー性皮膚炎の場合には、部分的に残ることもあれば、範囲が広い場合には全身に色素沈着が残ることもあります。

範囲が広い場合には、シミの様なスポットではなく、全体的に皮膚がくすんだ印象や青白い印象になります。

これは、経過が長ければ長いほど、日焼けすればするほど改善しにくくなり、頸部の色素沈着においては、レーザー治療が適応になるほど改善しにくいです。

一方で、シミ(炎症性色素沈着)は適切なアトピー性皮膚炎のケア、つまり紅みや痒みなどの症状を抑えて、無症状を維持しておくことが唯一の方法です。

◎たるみとシワは、乾燥と張りと筋肉の低下

シワやたるみは、大きく考えると、「皮膚の下の筋力の低下」、「皮膚の張りを担う力の低下」、「乾燥によるやわらかさの低下」が原因でおこります。

簡単に言えば、外から見えている下の部分が衰え、脂肪が増えて、皮膚が余っている状態。

例えば、アトピー性皮膚炎の皮膚は、バリアーと保水力が低下するために乾燥肌になり、かつダメージを受けやすくなります。

乾燥肌になると皮膚の柔軟性は失われ、小シワの原因となり、乾燥が進めば進むほどシワは大きくなります。

また、バリアーが壊れているため、張りを担う(真皮)部分にダメージを受けやすく、張り能力が低下しやすくなります。

タバコは、肌の張りを作っている部分(真皮)を破壊します。

経験的に、30代までに禁煙された方は肌の張りは回復しますが、40代以降での禁煙は肌の張りの回復が非常に悪い印象があります。

また、運動をしていないままに年齢を重ねると、筋力の低下が著しく、それにともない肌の張りが無くなり、たるんでいるのが運動している同年代と比較して、見た目でわかるようになります。

経験的には40代だとはっきりわかるようになります

日焼け(紫外線)は、外から見える張りを担う部分(真皮)が破壊され、年齢とと共にシワやたるみは増強されます。しかし、運動している方の日焼けは、肌の張りやシワを見ても、違いがはっきりわかるほど差がでます。

つまり、たるみや一般的なシワは、脂肪組織を注入するなど、衰えてやせた部分を補うしか方法がないことになり、レーザーやボツリヌスでは効果がありません。

4)「その他」に関してはこう思います

◎髪質

髪質がパサついている場合、油分が多いなどの清潔感がない場合には、実年齢よりも上に見えます。トリートメントやオイルによるケアが必要です。

また、白髪も同様ですが、白髪染でアレルギー症状を起こすこともありますが、ほとんどの方がアトピー性皮膚炎を持っています。

多くは症状として、著しい顔面の腫脹を伴う全身蕁麻疹かアナフィラキシ―に発展します。自分自身で髪染めを行い、頭皮に薬剤がつくことが原因ですので、美容室で行うのがよいでしょう。

◎声質

年齢を重ねるほど、声質とくに声に覇気があるかどうかは重要な要素です。

経験的に、趣味で歌を歌われる方、詩吟、人とのおしゃべりが好きな方は見た目の印象や声質から実年齢より若く、年齢を重ねれば重ねるほど、声を使われない方と差が出てきます。

◎姿勢

座った時に背中が曲がっている、立っている状態で左右のどちらかに傾ている時には、年齢が非常に上に見えます。

姿勢を正すには意識するポイントがあるために、自分で治せる状態にはないことも多くあります。

また、大きな病気をすると体力が失われ、見た目にも非常に強い影響があるために注意が必要です。

5)だから、これが必要です

①ある年齢後は、ライフスタイルが印象に強く影響する

特に年齢を重ねた時に、趣味があることは、年齢を重ねた後の印象にとても重要です。

人と会っている、気力がある方は見た目が明らかに若い状態を保っている印象です。

②局所的な処置は、後戻りすると認識する

シミはまだ再発予防がしやすいですが、出来てしまったシワやたるみは外科的な美容処置を行っても効果は一時的です。

若いうちから、出来る限り出来ないようにすることが重要です。

③結局は、「保湿」、「日焼け」、「運動」、「睡眠」

見た目の若さを保つには、積み重ねです。外科的手術では、すぐにある程度の見た目を取り戻せますが、一時的なものです。

若いうちから準備しているしていないで、今後は大きな差が出てきます。

親の考えは子どもにも遺伝するもの。

アトピー性皮膚炎の治療することは、将来のアンチエイジングへの投資なのです。

記事監修医師
続木 康信
                     

続木 康伸

岩手医大卒、蓮桜会理事長。医師・歯科医師のダブルライセンス。新生児から妊婦まで、人生を自由にするアルバアレルギークリニック院長 。日本テレビ「カズレーザーと学ぶ」、東京MX「医史」出演。学研「保湿を変えればアトピーは治せる」著者。

【所属】
・日本花粉学会(評議員)・ヨーロッパアレルギー・臨床免疫学会・アメリカアレルギー・喘息・免疫学会・日本小児アレルギー学会
・抗原研究会・日本美容皮膚科学会・日本痤瘡研究会・日本脱毛学会・再生医療クロスボーダー協会・日本臨床カンナビノイド学会

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