良くならない指のケアは続ける?

これまで、年間のべ7000人の方を診察してきましたが、指が良くならない方は、「薬の選び方と塗り方」が間違えているからです。

良くならない方は、一般的な強い弱いで決めた薬を悪い時だけ塗る。もしくは最初から自然の力を信じて薬を使わない、塗らない。しかし、これだと基本的に悪い状態がさらに悪くなったときだけ薬を使う羽目になるので、どこの病院に行っても同じ事の繰り返しです。

例えば、きちんと治療していれば、症状が無いもしくはほとんど無い日常を目指せます。

 あなたが良くならなかったのは、これまでは治療の選択肢が少なすぎたから、本来なら良くなるはずのものを治せていなかっただけ。本当はたくさんの、さまざまな症状にあった効果的な薬と使い方があって、症状を無くし、最終的には薬自体を使わなくてもよい状態を目指すのが私たちの行う現在の世界標準です。

症状を無くして薬を使わなくても良くするために、これまでの経緯をよく聞いて、あなたの症状に対して薬を選び、これまでとは違った角度で分析を行い、あなたを全く別の方向から見直すことで、じっくり治療方針を立てます。つまり、まったく別の方向からアプローチするので、これまでにない結果を得られます。

1)指が荒れるのは普通だと思われている?

指が荒れるのは、普通の状態ではありません。

職業病を除けば、荒れやすいタイプだから荒れるのですが、実際はケアをしていれば症状がないのが普通です。

冬だけ荒れる?仕事だから?

荒れること自体がアウトです。

残念ながら、子どもほど、仕事で荒れるほど、治りにくくなっていきます。

2)世の中では、良くなると思われていません

良くなります。

ただ、残念ながら、荒れた期間が長ければ長いほど、程度がひどければひどいほど、治りにくくなります。

それは、ダイエットと同じで、あなたにあった方法を続けられれば良くなる、といった話です。

#特に、子育て中に指が荒れた場合はポイントがある

3)私は予防こそ命と思います

「これが原因だから、やめなさい」

そういわれても、自分の仕事の結果に直結することなど、止められないこともあります。だから、少しでも良くなるようにあなたに合った方法を調整していく必要があります。

指先ケアの基本は保湿です。

指のタレントさんだと、数種類の保湿やオイルを使うことが普通。

しかし、そうでなければ

  1. 保湿剤を塗る回数は1時間に1回を目標
  2. 保湿剤に香料、食べ物成分含有は使わない
  3. ローションとクリームは1日の中で使い分ける

ことが、必要です。

#自分に合った保湿剤を選びましょうね

4)指先ケアはやり方があるのです

荒れている場合の指先ケアには、やり方があります。

多くの場合、原因を出来るだけ取り除かなければいけませんが、仕事上出来ないこともあるので出来るだけ取り除く。ほとんどの場合には、①手袋をする、②保湿剤を1時間に1回は行う、で対応できます。

では、上記①、②に加えて行う実際のケアを見てみます。

指のバリアーが壊れ、かぶれているので、ステロイドを使ってかぶれを治し、保湿のやり方を工夫してバリアーを回復させることの両方が必要です。

  1. ローション1:ぬるま湯2の割合で液を作る。
  2. ビニール手袋に、指足がつかる程度に入れ、手首足首はテープで止める。
  3. 5~15分つける、これを1~3回/日。
  4. ケアして、手袋、靴下をはく。
  5. 手袋、靴下は重症度により素材は変わる。

ケアは、回数が3回/日だとしたら2回は保湿、1回はステロイドを塗る。保湿だけだと治りは悪いですが、ステロイドの回数を増やしても治りは変わらない印象です。

また、重症度によって、手袋は綿やビニールにしたり、靴下ではなくサランラップを巻いてから、ズレ防止に包帯を巻いたりします。夜は手袋・靴下を履いたまま寝ましょう。

睡眠時間が一番回復します。

もちろん、肌の状態、年齢、ライフスタイルによってやり方は変わりますが、この方法だと通常4~7日ほどでほぼ症状はなくなり、7~14日間かけて症状をゼロにしていきます。

5)だから、このケアが必要です

①絶対に荒らさない

保湿が命。常に保湿が必要です。

②保湿は1日5回以上

保湿の回数は多ければ多いほど良いです。

③荒れてしまったら、特別な対応が必要

保湿に加えた治療が必要です

実際の治療をご覧になりたい方はこちら

 

参考文献

宮崎博章. INFECTIOUS CONTROL. 26(12).P78-84

松永佳代子. 第30回環境感染学会総会・学術集会 教育講演4

医療現場における手指衛生のためのCDCガイドライン.P30

清水雅美、他. 滋賀医科大学看護ジャーナル. 7(1), P35-38.

甲田雅一、ほか. INFECTION CONTROL. 17(4). P82-87, 2008.

大久保保憲. INFECTIOnNCONTROL. 9(4).P360-362, 2000.

大野夏代、ほか. INFECTION CONTROL. 15(6).P628-633, 2006.

河合修三. 皮膚メカニズムと手荒れの発症機序. INFECTION CONTROL. 2008増刊号

西岡和恵、他. J Visual Dermatol 17; 456-459, 2018.

Bregnhoj A, et al. Occup Environ Med. 77;42, 2017.

 

写真は我が家の子どもがモデル。

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