学校の先生のためのコロナの話

アメリカでは、2021年4月の時点で生後6ヶ月-2歳までの927人に対して2回目のコロナ予防接種が終わり、91.3%の高い予防効果が認められ、重い副反応はありませんでした。

そして、2021年5月の時点で、12歳以上にコロナ予防接種を行うことが決定し、すでに多くの子ども達に接種が始まっています。一方、日本ではごくごく一部の地域でしか、12歳以上の接種が始まっていません。

2021年6月22日萩生田文部科学大臣は、、12歳以上を対象にした新型コロナウイルスワクチンの学校での集団接種について、「希望する人は、保護者の同意のもとでかかりつけ医による個別接種を受けるのが望ましい」とし、
12歳以上を対象に新型コロナウイルスのワクチン接種を学校で行う「学校集団接種」について、「現時点で推奨するものではない」とする指針をまとめ、全国の教育委員会などに通知されました1)

コロナ感染症では、治療法がいまだになく、感染すると小児でも死亡を含めた重症化する子もいます。

そして、もっとも問題になる後遺症は、小児・成人関係なく起きます。

コロナには感染しないことが、最も大切なのです。

1)子どもが感染するとこうなる

日本国内において10歳未満の小児は約1万人、10歳代の小児は約2万人が新型コロナウイルス感染していると言われています2)しかし、2021年4月ころまで小児の死亡はありませんでしたが、死亡例も出てくるようになりました3)

小児でもコロナに感染すると、肺炎になります。それが悪化、重症化する事も少なくありません。

さらに、小児では成人と違い、「小児多系統炎症性症候群」と言われる病態を引き起こすことがあります。コロナ感染により、発熱、腹痛、下痢、首の痛み、目の充血、発疹、倦怠感が出てきます2,3,4)

さらには心臓の動きが悪くなり、呼吸苦、胸の痛み、意識低下、起きることができないなどの症状が出現、強度の腹痛は重症化するの緊急事態の特徴です2,3,4)

ショック(血圧低下や意識が低下すること:そのままだと死ぬ)や心筋炎(心臓に炎症が及び動かなくなる、何もしなければ死ぬ)を呈して、複数臓器の障害を起こします。

幸い全例回復していますが、この状態になるのは、コロナウイルスに感染した回復期(2~6週後)、小学校以降の子に多い傾向にあるとされています。

つまり、コロナ感染から回復しても、まだコロナ関連の違う病気が待っているとゆうことです。

2)世の中では、なぜか後遺症が知られていません

コロナ肺炎にかかると、肺の機能が落ちます。

最も多い後遺症とされる息切れや倦怠感、呼吸関連の問題はこれが原因とも言われ、現時点では治療方法がありません。

成人ではそのほかの後遺症も多く報告されています。

#後遺症はこちら

後遺症が起こる確率は20~30歳台でも高く、70~80%の人に後遺症が残っていると報告されています。小児はこれから報告が集まってきますが、多分同じような感じになると思っています。

第61回呼吸器学会では、「呼吸困難、倦怠感、嗅覚障害は4ヶ月経過しても約10%の患者に、脱毛は24%に見られ、うち64%では改善が見られなかった」と報告されています5)

コロナ感染すると、「咳、味覚障害、嗅覚障害、呼吸困難、倦怠感、痰などの症状が持続する期間については、100日、150日を超えて200日継続するケースもある」と報告されています5)

つまり、コロナに感染してしまったら、ほとんどの人に半年以上後遺症が残ります

それは、「治らない」もしくは「治るかもしれない」程度です。

子どももそうですが、先生方も同じです。息切れや倦怠感が残ってしまったら、治療方法はなく、授業どころではなくなることが予想されます。

つまり、働けないとゆうことです。

3)コロナに感染しないのがもっとも効果的です

コロナ予防接種が進まない限りは、学級閉鎖、学校閉鎖、濃厚接種の子供たちを調べ、連絡し、該当する子どもたちへのPCR検査が続きます。

つまり、この手続きを担う先生方は仕事が永遠に終わらず、授業の遅れを取り戻すことを含めた先生方の仕事が、ずっと増え続けるとゆうことです。これは1~2年で終わる話ではありません。

さらには、2021年6月の段階で、コロナ感染にも、合併症にも、後遺症にも決定的な治療方法は見つかっていませんので、コロナ予防接種しか助かる方法はないのが現状です。

コロナ予防接種後は、入院率でも、ファイザー・バイオンテック社のワクチンで91%(95%CI 85~94%)、アストラゼネカ社のワクチンで88%(同75~94%)低下させています。何歳でも予防効果は同様に高いです6)

ちなみに、コロナ予防接種を完了した人は、コロナに感染する確率は0.01%です7)

#コロナ予防接種の詳しい話はこちら

学校の先生がコロナ予防接種を受けていない現在、担任がコロナに感染、生徒からもコロナ感染者が出たとなると濃厚接触者の数が莫大になります。保護者への対応含めて、肉体的・精神的に耐えられる状態ではなくなります。

多くの生徒に後遺症が残ってしまった場合、目も当てられません。

一刻も早く、コロナ予防接種ができることを願うばかりです。

4)打つ前には持病のアレルギー治療をお勧めします

コロナの予防接種を受ける前に、やっておきたいのがアレルギー治療です。

コロナ以外の予防接種でも同じですが、特に薬物アレルギーがおこる場合、私の経験では、自分が持っている何らかのアレルギーを治療していない人は、薬物アレルギーの症状が出やすいし、ひどくなりやすいです。

これまでのコロナ予防接種でのアレルギー報告と症状を見る限りでは、事前に治療する・抗アレルギー薬を飲んでおくなどの対策が取られていない印象を受けています。

我々アレルギー医は、症状が起こる前に対策します。

なので、症状が起きる前に対応する、もしくはいつ起きても良いように準備することが大切です。

#コロナ予防接種でのアレルギー(詳しい話はこちらです)

5)だから、これが必要です

①接種後は、マスク不要です

アメリカでは、Reopeningに沸くinstaがものすごい数で挙げられています。

②持病のアレルギーを治療する

安全に予防接種するために、絶対に必要です

③生徒にコロナを感染させると大変です

生徒に後遺症が残ってしまった場合、考えたくもありません。

 

参考文献

1)萩生田文科相“学校集団接種は推奨せず 希望者は個別接種で

2)新型コロナウイする感染症の小児重症例について. 日本小児科学会 ガイドライン・提言

3)For Parents: Multisystem Inflammatory Syndrome in Children (MIS-C) associated with COVID-19

4)COVID-19 に続発する多系統炎症性症候群(MIS-C)の発生について. 日本川崎病学会.

5)大曲氏が解説、若年でも8割にコロナ後遺症 日本呼吸器学会で疫学調査の結果発表. Medical Tribune 5.13

6)Eleftheria Vasileiou,etal. Interim findings from first-dose mass COVID-19 vaccination roll-out and COVID-19 hospital admissions in Scotland: a national prospective cohort study. LANCET. 

7)U.S. study finds tiny number of vaccine ‘breakthrough’ COVID-19 cases

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