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乳児湿疹 保湿の仕方

乳児湿疹 保湿の仕方

札幌市南区のアレルギー科・小児科(アレルギー)のアルバアレルギークリニックです。

【質問】

赤ちゃんは保湿しないほうが良いと聞きました。本当ですか?

【答え】

赤ちゃんは肌がデリケートです。絶対に必要です。

1)赤ちゃんは、保湿が最も大切

赤ちゃんの肌は、大人より薄くの1/2~1/3ほどしかありません。

また、子どもの場合には、肌の機能がそもそも未熟なため、生理的に肌の皮脂量も6歳くらいまでは減ります。

乾燥した肌はドライスキンともいわれますが、赤ちゃんはそもそも乾燥しやすい時期があるのです。

この時期に、外部から保湿成分を補充してあげないと、さらなる乾燥をもたらし、肌あれにつながります。

また、ワセリンは保湿作用が一切ありません。

つまり、いつまで使っていても保湿はできず、さらには、べとつきが強く、汚れがつくので子どもの体には使えません。

私が研修医と呼ばれていた15年くらい前には、すでに上司は使っていませんでした。

一方で、ワセリンは水をはじくとゆう意味から、よだれが多い子の口周り、おむつかぶれ予防にお尻に使います。

2)乾燥肌?

乾燥肌は乳児では普通なので、保湿を使うと自力で保湿の成分を作れなくなるとゆうのは、ありません。

乾燥肌の時点で、皮膚の角質が壊れていることが分かっています1)。

さらに、アトピー性皮膚炎は肌の角質が壊れた状態から始まることが分かっているので、乾燥肌はアトピー性皮膚炎のスタート状態にいるのと同じです。

「そのうちよくなる」と、何もしないままに自力で回復するのを待つのは、治るかどうかの”賭け”になります。

乳児で乾燥している状態をそのまま待つとゆうのは、良い状態ではないとゆうことになります。

乾燥肌は痒みの原因になりますので2)、毎日子どもが体を掻くことになります。

それが長引けば、乾燥肌は肌あれに変わり、湿疹が出る前の一番軽い症状になっていきます。

3)いつから保湿?回数は?

乳児の場合は生後1週間以内、「湿疹が出る前」からです。

これは湿疹があってもなくても関係なく、肌荒れの予防として保湿をします。

予防的に保湿を塗布することは、アトピー性皮膚炎の予防、それに続く食物アレルギーの予防につながる可能性がある4)と言われています。

このため、アレルギー科のある病院では、妊婦教室でアトピー性皮膚炎の話があります。病院からプレゼントする出産セットにも保湿剤が入っており、生後1週間以内から助産師の保湿指導があります。

出産後に落ち着いたら、病院にいる時から保湿を始めています。

また、赤ちゃんからの保湿剤の塗布は生後1ヶ月の時点でのオムツかぶれと皮膚トラブルも低いことが分かっています3)

肌が心配になってきてからでも出来るだけ、早く対応しましょう。

塗る回数は少なければ保湿の効果がでませんが、多くても問題はありません。

また保湿の回数は、1日1回よりも2回の方が効果的です。

4)保湿剤の種類は

保湿はローション、クリーム、軟膏があります。

赤ちゃんの場合、基本はセラミド入りのローションか軟膏がおすすめです。

肌が荒れている子は、食物、植物配合のスキンケア製品は、配合されている成分にアレルギーを起こすようになるため使用できません。

また、皮膚が良くならないのに同じ方法を続けないことも大切です。

保湿で良くならないのであれば、それはアトピー性皮膚炎の可能性が高いので、治療が必要です。

肌荒れはアトピー性皮膚炎、そこからの食物アレルギーにつながります。

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【参考文献】

1)Infantie eczema pediatric and dermatology section. EAACI 2014

2)Hiroyuki Murota, etal. Allergology International 66; 8-13,2017.

3)Yonezawa. K, et al. J Dermato. 45(1):24-30, 2018. 

4)Sayantani Sindher, etal. Pediatr Allergy Immunol.231(6):699-703, 2020.

記事監修医師
続木 康信
                     

続木 康伸

岩手医大卒、蓮桜会理事長。医師・歯科医師のダブルライセンス。新生児から妊婦まで、人生を自由にするアルバアレルギークリニック院長 。日本テレビ「カズレーザーと学ぶ」、東京MX「医史」出演。学研「保湿を変えればアトピーは治せる」著者。

【所属】
・日本花粉学会(評議員)・ヨーロッパアレルギー・臨床免疫学会・アメリカアレルギー・喘息・免疫学会・日本小児アレルギー学会
・抗原研究会・日本美容皮膚科学会・日本痤瘡研究会・日本脱毛学会・再生医療クロスボーダー協会・日本臨床カンナビノイド学会

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