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食物アレルギー 食べて慣らす方法

食物アレルギー 食べて慣らす方法

1)減感作=食べて慣らす方法

医学的定義を簡単にすると「自然になるかもしれないけどとても時間がかかる子、自然に治らないリスクは時間の無駄だと思ったときに、クリニックで実際にどのくらいの量ならアレルギー症状なく食べられるのかの試験をして、自分の体がアレルギーだと思っているものを少しずつ食べて慣らしていく方法」です。

端的に、アレルギー食品を、医師が決めた量で少しずつ食べて、毎月のように量を増やして慣れさせていく治療です。

つまり、食べることが治療です。

成人でもできますが、そもそも同じものを医学的治療として食べ続ける治療です。

中学生以上で成功した子は、有名進学校に行っていた2人だけです。

人間は何かを続けること自体が難しいのです。

私の経験では、これまで何十人も希望する成人を治療しきましたが、3ヶ月以上続けられてた人はゼロです。そもそも、何度「続けることが、難しいですよ」と伝えても、「私大丈夫です、やります」とゆう人ほど1ヵ月続きません。

ご自分が「絶対」、「できます」と答えてしまったら、無理だと思っていただいて結構です。

とはいえ、子どもの場合には「完全除去(含有しているものも食べない)」、「いずれ治るから」といった考え方に私は賛成しかねます。

最近では、よほど重度じゃない限り、完全除去なんてそんな考えはあまり出会いませんが、巷で言われているほど完全除去しても治りません。

そもそも、現代のライフスタイルでは含有しているものも食べないなんて無理ゲーですね。

お腹が空いてもコンビニでものが買えず、毎回大荷物の上に子どもの食事を持ち、Google mapでレストランを探す日々が何年も続きます。

その結果、「治らなかったので食べて慣らす方法をしましょう」となっても、「なんでじゃい!」となりません?

方法がないなら別ですよ。

でも、そうじゃないので。

そもそも、大人と子どもの1年はちがいません?

私たちは1年後もしゃべってるし歩いてますが、ハイハイして泣くしかなかったお子さんは、1年たてば歩いてるし、自分でスプーンをもってます。

私たちと子どもたちの1年は違うのです。

一か八かに賭け、子どもの時間を奪うのは「ない」と私は考えます。

2)食べればよいだけじゃない

食べ物なので、アレルギーがない保護者はあまり意識をしませんが、自分の体が敵だと思っているものを少しずつ体に入れて慣れさせていく治療です。

牛乳アレルギーの子は、「カルピスは辛く飲めない」と言い、「卵は鉄の味がして食べられない」と言います。

感じる味覚自体が違うんです。

また、1歳を過ぎると味覚が固まっていくので、それまで完全除去していたものは食べたがりません。

こうなると、食べる治療なので治療が進みません。

無理に食べさせられませんしね。

また、当たり前ですが、アレルギー症状が出たことがあるものを子どもは食べたがりません。

だから、早くから始めるんです。

とゆうことで、始めるにあたっては、その子のゴールが2つあります。

①完全に治る

②間違えて食べても症状がでない

①が目標ですが、治療開始までに時間がかかった、重症だったなどの理由で②がゴールになることも少なくありません。

これは、上記の2)が理由で、そもそも子どもたちが食べたがらないので、治療にならないといったことも多いです。ですが、含有しているものを食べられる、外出先で食事を気にしなくてよいのは、生活するうえで非常に大きいです。

ただし、量が増やせない子は方針を変更することも必要です。

3)当院での進め方

基本的には、徐々に量を増やしていき、ゴールに到達するしてから維持期と呼ばれる食べ続ける時期に入ります。

2~3年を考えてください。魚は4~5年くらいかかるときもあります。

【治療開始時期】

できるだけ早く。当院では乳児から。

【治療スタート】

①負荷試験をしてスタートする量を決めます。

これはどのくらいの量なら症状がでないのかを確かめるためです。

②医師側が決めた量を維持したり、増やしたりして慣らします。

食べる回数は週2~3回です。

③保護者が悩むのは、レシピだけ。

食べ続けることが必要なので、レシピはその子その子で工夫する必要があります。

このため、少量1~3gくらいで数か月、1年継続することもあります。

【基本の食べる形態】

①卵:全卵の卵焼き

②牛乳:ヨーグルト、量が多くなれば牛乳

③小麦:うどん

これをその子その子で、そのもの(例:卵なら卵焼き)で進める、含有で進める(例:クッキーやパン)、そのものと含有を同時に進めていく(ハイブリッド)の3パターンがあります。

これは、その子のアレルギーの状態、家族のライフスタイル、年齢、性格によって変えています。

4)治療期間

初めに

①治療開始までに、症状を繰り返しているほど長くかかる

②大きな症状を出しているほど、長くかかる

③年齢が大きくなればなるほど、治りずらくなる

傾向にあります。

イメージとして症状を出せば出すほど、体はその食べ物を敵だと思っていくので、出来るだけなんの症状も出さないようにしながら、治療期間は長くとります。

治療期間は最短で1年、2~3年くらいはかけます。

状態にもよりますが、維持期と呼ぶ量になってから数か月から1年は同じ量を継続します。

5)注意事項、絶対に守ること

食べて慣らす方法は、そもそもがアレルギーがあるものを食べる治療です。

当然アレルギー症状が出ることもあり、それば口が痒い小さな症状の時も、救急車レベルの大きな症状の時もあります。

①体調が悪いときは絶対食べない

これは、鼻かぜ程度、眠そうだと思った時も含みます。

とにかく元気な時以外は食べないことが原則。

このため、年齢によっては「カゼばかりで今月は食べられませんでした」なんてことは普通です。

食べなければ、アレルギー症状が出ることはありません。

②いつ食べてよいのか悪いのかわからないなら、治療はしないほうが良い

保護者が体調を判断しないといけない治療です。判断できないなら治療はできないです。

③食べるときは、とりあえず混ぜる

レシピは、難しいものより単純な味で何かと混ぜるほうが子どもは好みます。

ナッツだったらフリカケにまぜたり、卵はチョコレートにくるむのが鉄板です。

④外出先では、完全除去

アレルギー症状は、その時の体調、体に入ってきた量できまります。

「普段は大丈夫だった」は通じません。

今であれば、「ヴィーガン」がありますので、人口の多い地域ならGoogle MAPで「ヴィーガン」と検索すればよいでしょう。

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記事監修医師
続木 康信
                     

続木 康伸

岩手医大卒、蓮桜会理事長。医師・歯科医師のダブルライセンス。新生児から妊婦まで、人生を自由にするアルバアレルギークリニック院長 。日本テレビ「カズレーザーと学ぶ」、東京MX「医史」出演。学研「保湿を変えればアトピーは治せる」著者。

【所属】
・日本花粉学会(評議員)・ヨーロッパアレルギー・臨床免疫学会・アメリカアレルギー・喘息・免疫学会・日本小児アレルギー学会
・抗原研究会・日本美容皮膚科学会・日本痤瘡研究会・日本脱毛学会・再生医療クロスボーダー協会・日本臨床カンナビノイド学会

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