子どものアレルギーをよくするために
札幌市南区のアレルギー科・小児科(アレルギー)のアルバアレルギークリニックです。
お子さんのアレルギーをよくするために、夫婦で協力することが大切です。
新生児から成人まで診察していて、はっきりしていることが一つあります。
それは、夫(父親)が治療に協力してくれるかどうかで成功がきまる。
ここでは、旦那様への説明・指導の方法をお教えいたします。
1.夫が協力的かどうか
夫が協力的かどうかは、すぐにわかるでしょう。
ほとんどの男性は、女性と違い家庭での察する能力をオフにしている(仕事は全く別)ので、仕事と家庭のあまりの違いに戸惑う奥様も少なくありません。
①協力的な場合
軟膏を塗るのは夫、体を洗うのは妻など、夫婦で役割分担を決めます。
時々役割を交代して、どちらかが出来なくなったリスクに備えます。
②協力的ではない場合
考えられるのは、1)アレルギーが大したことないと思ってる、2)言ってくれたらやったのにタイプ、3)言ってもやらないタイプ、4)仕事などでそもそも無理
の4パターンが考えられます。
多くの場合は、1か2です。
2.こんな時に夫にどう説明する?
1),2)の場合、まずは説明することから始めましょう。
赤ちゃんの頃から肌あれがひどかった。
離乳食で卵を食べさせたら、全身に蕁麻疹と咳、意識がもうろうとした。自分ひとりだったので怖くて泣きそうになり、救急車を呼んで病院に運ばれた。アナフィラキシーと言われ、アレルギーの専門病院に行くように言われたが、調べてもわからず。やっと見つけたアレルギー専門と言われている病院に通っているけど、説明されても専門用語ばかりでよくわからず。
もう一度アナフィラキシ―が起こるのじゃないかと、いつも怖い。
それからは、時々採血されても様子を見ましょうと言われ、何年も治療が進まず、来年幼稚園の年長になるのに卵が含まれているものも食べられない。
小学校が不安になり、同じ卵アレルギーの子を持つ友人に相談したら、友人のかかりつけ医は採血の説明や検査項目自体が全く違っており、食物アレルギーは採血だけではわからないと言い、負荷試験と言われる検査を何回か行っていた。
採血で卵の数値がものすごく高かく、全く卵が食べられなかった友人の子どもの話から、アレルギーの採血結果で話が盛り上がった。ところが、友人の子どもは少しずつ食べる治療を行い、すでに卵は食べられるようになり、卵アレルギーは卒業と言われていた。
肌も同じくらい荒れていたのに、細かい薬の塗り方と体の洗い方を説明されており、すっかりキレイになっていた。今はお腹だけ週1回薬を塗っているけど、他は毎日の保湿剤だけだとゆう。
卵アレルギーもアトピー性皮膚炎も治っていない自分の子どもをみて悲しくなったていたら、友人がかかりつけのアレルギー医を紹介してくれた。
夫と子どもの3人でそのアレルギー科を受診した。
夫と一緒に診察と細かい採血の説明を受けたが、聞いたことのない話ばかりで、これまでとは全く違って嬉しくなった。
そこでは、まずはアトピー性皮膚炎の治療が優先と言われ、薬の塗り方や量、塗る場所、体の洗い方の説明を受けて治療を開始することにした。
自宅に帰り、その日は夫にスキンケアをやってもらおうと思ったら「俺がやるの?」と言われ、アナフィラキシ―の夜もひとりで頑張ったのに、まだ私一人にやらせるのかとブチ切れてしまった。
3.実は確認しただけ
夫の心無い発言に、傷つき、怒り、悲しんだ経験がある方もいらっしゃるかと思います。
ところが、夫は全く気にしてません。
なぜか?
ただ確認しただけだからです。
これまで、長年の経験から仕事は自分が、家のこと全般は奥さんがやるもの、と自分の中で決めつけているパターンがほとんどです。
これを変えていきたいところです。
なので、男性には理論立てて1から説明します。
うちで渡しているパンフレットのグラフだけ見せるとよいでしょう。
今いるのはここで、これからここに向かっていく、そのために必要なのはスキンケアで、スキンケアはこうやっていくと順序立てて説明します。
そして、夫から引き出したいベストの回答は「俺がやるね」。
「俺がやるの?」ではなく、「俺がやって良いの?」ならまだ良かったでしょう。
悪気はないのですが、普段子育てに参加していない父親だと、なおさらこの種の発言が出ます。
この裏にあるのは、「家のことは君がやってくれているから、正直良く分からない。今日は君も疲れているから俺がやろうとも思う。でも、これからは君がやることの方が圧倒的に多くなるだろうから、君のやり方があると思う。どうする?君がやるの?俺がやるの?」なのです。
4.男性は結論だけ欲しい
この夫に協力させるミッションの成功のポイントは、男性には「結論から話すこと」です。
上記の例でも、女性と違い途中を端折った結論である「俺がやるの?」を伝えただけです。
この時に怒りの感情をぶつけると、男性は悪気がない(どころか善意で言ってるつもり)ので、怒ります。
女性には逆ギレに見えるでしょう。
子どもを思う親の気持ちは同じ。
男性と女性の違いがあるだけ。
よく相談を受ける話ですが、こうゆう理由があるだけです。
怒りを抑えて、「お願いするね」と言ってみましょう。
喜んでやってくれますので、スキンケアを父親の仕事としてルーティーン化してしまいます。
男性は女性と違って、その時の気分で柔軟に対応できません。
ルーティーン化すると、文句も言わず喜んでやってくれます。