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コラム

アレルギーを持つ女性が30代前半までにやっておくと良いこと

1)アレルギーは、症状がないのが普通

全てのアレルギーは、完全に治るのが「目標」です。

完全に治るとは、薬を使っていなくても「症状がゼロ」のまま過ごせること。

症状がゼロのまま過ごせるとは、ストレス、疲労、季節、生理などでも悪化しないこと。

何かの拍子に悪化するのであれば、落ち着いていないのです。

これは、本来のあなたの状態ではありません。

2)世の中では、悪い時だけ治療すれば良いと思われています

アレルギーは悪い時だけ治療していれば、良くて同じ状態が続くだけ。

通常は、ある時を境に急激に悪くなります。

現状を対処しなければ、未来が良くなることはないのです。

特に、妊娠中のアレルギー症状は、赤ちゃんの方が強い影響を受けます

母親の妊娠中の気管支喘息症状や重症度は、お子さんの気管支喘息の発症と相関しており、妊娠中のアレルギー性鼻炎症状の有無は、子どものアレルギー性鼻炎の発症と相関するとも報告されています。

妊娠中のアレルギー症状を予防することは、胎児合併症を予防することにもつながり重要です。

3)妊娠する前に治しておく必要があります

母親の妊娠中のアレルギー症状は、小児期早期のアトピー性皮膚炎や5歳までのアレルギー性鼻炎の発症と関連すると言われています。

なので、アレルギー症状は妊娠中に出ないようにしなければなりません。

例えば、妊娠中の「通常治療量」での吸入ステロイドは胎児への影響はないと言っても過言ではないですが、日本人女性は、妊娠中の薬剤曝露による胎児先天異常のリスクを過剰に忌避する傾向にあると言われ、ほとんどの方が薬を使わずに我慢します。

私は、妊婦さんの重症アレルギーを数多く治療していますが、良かれと思った対応の方が後々に大変なことを招きます。

重要なのは、薬を使わないことではありません。

最低限の薬で、妊娠中にアレルギー症状を起こさないこと、つまり赤ちゃんに合併症なく安全に出産することです。

このために必要な薬は使用するべきです。

かといっても、妊娠中に薬を使うのは心配なもの。

だから、妊娠前からアレルギー症状は全くないままに妊娠を迎えるべきで、もっとゆうのであれば学生時代、さらには幼稚園の時点で完治、そもそもアレルギーにならないようにするのが現在の治療です。

4)現に、ひどくなっても放置されています

そもそも、妊娠中の気管支喘息の状態は、胎児死亡、低出生体重児や早流産、先天異常につながります。また、妊娠中に重篤な気管支喘息発作を起こした場合には、母体低酸素血症が胎児低酸素を引き起こし、胎児の低酸素脳症や脳神経障害を引き起こすことがあります。

特に、放置されるのが、アレルギー性鼻炎とアトピー性皮膚炎です。

妊娠中はホルモンバランスの影響で鼻が詰まることも多く、無治療だと非常に辛いことになり、耐えられないと言って受診される方が多いです。

良かれと思って薬を使わないことが、赤ちゃんに影響を与えるのです。

5)だから、女性は治す必要があります

①悪い時だけ治療しても変わらない

我慢する必要はありません。

②妊娠前に治しておく

子どものために、母親は自分のケアも優先するべきです。

出来れば、妊娠するずっと前。幼稚園くらいまでに。

③あなたに合った対応方法は個別のものです

いつまでも、治ってない?

ただ、あなたに合った方法に出会ってないだけです。

 

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記事監修医師
続木 康信
                     

続木 康伸

岩手医大卒、蓮桜会理事長。医師・歯科医師のダブルライセンス。新生児から妊婦まで、人生を自由にするアルバアレルギークリニック院長 。日本テレビ「カズレーザーと学ぶ」、東京MX「医史」出演。学研「保湿を変えればアトピーは治せる」著者。

【所属】
・日本花粉学会(評議員)・ヨーロッパアレルギー・臨床免疫学会・アメリカアレルギー・喘息・免疫学会・日本小児アレルギー学会
・抗原研究会・日本美容皮膚科学会・日本痤瘡研究会・日本脱毛学会・再生医療クロスボーダー協会・日本臨床カンナビノイド学会

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