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第5回 そもそも、こどものアトピー性皮膚炎は治るのか?

第5回 そもそも、こどものアトピー性皮膚炎は治るのか?

札幌市南区のアレルギー科・小児科(アレルギー)のアルバアレルギークリニックです。

当院をご利用いただき、誠にありがとうございます。

アトピー・かゆみの治療の患者様に多数ご来院いただいています。

まとめ

ステロイド外用薬を使って症状を抑える

1ヶ月程度、症状を抑えた状態を保つ

徐々に外用薬を減らし、保湿剤などに切り替える

定期的に医師の診察を受け、治療方針を話し合う

生活環境の調整など、日常的な対策を行う

内容

猪飼
知れば勇気がわくアレルギー攻略講座。この番組は、知られざるアレルギーの常識や花粉症、アトピー、ハウスダストといった日常にあふれるアレルギーの悩みにお応えしていく番組です。リスナーの皆さんのアレルギーリテラシーを高めるために、様々な知識と知恵をお伝えします。

猪飼
知れば勇気がわくアレルギー攻略講座ナビゲーターの猪飼雄一です。今回も札幌市のアルヴァアレルギークリニック院長鈴木泰伸先生に、アレルギーに関する様々な知識、知恵を教えていただきます続木先生よろしくお願いします。

続木
よろしくお願いします。

猪飼
続木先生、今回のテーマなんですが、子供のアトピー性皮膚炎は治るのかです。続木先生のクリニックにも大勢のアトピー性皮膚炎の患者さんいらっしゃると思います。私の周りにも多くいらっしゃいますけれども、ズバリこれ、治るものなんでしょうか?

続木
ちょっと医学的に、はい、治るって言っちゃあ駄目なんすよ。これ法律違反なんすよ。

猪飼
はい。

続木
治るとは言えないんですけど、昔は治りやすいとは言われてましたよね

猪飼
治りやすいと言われてたんですか。

続木
昔はね、うちのクリニックって患者さん多いじゃないすか。やっぱ治る子もいれば、治らなくなっててしまってる子もいて。

猪飼
ええ。

続木
なので、治ること治らない子ってのやっぱり、ちょっとそれまでの過程の治療のやり方とかで、なかなか治らなかったりする

猪飼
初回の放送でも続木先生は治療している身としては、アトピー性皮膚炎は明らかに防げるというふうにね、おっしゃっていました。でもその中でもやっぱり治る人と治らない人、なかなか治らない人っていうのがいるって、やっぱり治療にも難しさってのがあるんですか。

続木
もうある。

猪飼
ありますか。

続木
年齢的な問題もあるし、

猪飼
はい。

続木
家庭環境の問題もあるし、

猪飼
はい。

続木
その後の体質の問題もあるし、治りやすさなおにくさみたいなものは当然人によって差があるわけですよ。

猪飼
ありますあります。うん。

猪飼
それは、その中で具体的にどうやって直していくんですか。

続木
治療の仕方ってことですよね。

猪飼
そうですそうです

続木
基本的にはやっぱりステロイドの塗り薬なんですよ。

猪飼
ステロイド、塗り薬を塗る。はい。

続木
これを外すとうまくいかない。

猪飼
ステロイドを塗ることは、必ずやらなければいけない

続木
じゃないといけない。

猪飼
はい。

続木
これだけで、いけてるんであれば、スロイドがいらないんで、

猪飼
そうか、そこまでの症状じゃないってことですよね。そう

続木
です。もう保湿剤で駄目な時点でステロイド必要なんですよ。

猪飼
それがまず治療のスタートっていうこと

続木
です。スタート。

猪飼
はい。

続木
うん。ただ多くの人がやっぱり間違えてるのが、

猪飼
はい。

続木
アトピー性皮膚炎の治療って、3日から5日ぐらいで症状がゼロになる薬、これがその子に合った薬なので、

猪飼
はい、

続木
これをこっちで見繕うわけですよ。

猪飼
その人に合ってれば3日から5日ぐらいで収まるんですか?抑えられるんですか?

続木
あのガイドラインっていう医者の教科書にも書いてあるんですけど、それをあなたに合ってる薬ですよと。

続木
それを判断基準というか、あなたやっぱこれで3日5日で引いたんで、これ使った方がいいですねっていう判断をする

続木
もちろん程度が重ければ、そうじゃないこともあるんで、症状はゼロになるまでちょっと何ヶ月とかかかっちゃったりする場合もなきにしもあらずなんです

続木
けど、とにかく早い段階で症状をゼロにすると、うんその状態を3週間から1ヶ月ぐらい続けるわけですよ。

猪飼
3週間から1ヶ月、要はステロイドを使う所、

続木
ステロイドを使う状態っていうより症状ゼロの状態というですね、ステロイドを使って、症状がなくなりましたそれを3週間から1ヶ月、結局症状ゼロを保つっていうのが治療の基本なんですよ。

話者 3
そうなんですね。症状をゼロにして終わりじゃなくて、それを保つっていうところが大事なんですよ。

猪飼
そう

続木
そうなんです。だから、結局さっきの話に戻っちゃいますけど、症状を保てるんだったら、保湿剤だけでもいいと思い人も中にはいるわけですよ。

続木
そのステロイドって別に悪くても全然ないんですけど、

猪飼
はい、

続木
症状ゼロを保つのが大事なので、そういう0を保つのに、保湿剤だけでいける子もいればステロイドが必要な子もいれば、音だったら注射の薬が必要な場合もあればっていう感じなんですよ。

猪飼
そういうことなんですね

続木
症状ゼロを保つための手段の一つ。

続木
なるほどなるほどそうなんですね。ただそれ症状ゼロを保ててれば、もうそれで直ったって言えるんですか、

続木
言えない

続木
高血圧の人って、薬飲み始めて血圧下がったからって治療終わりじゃないじゃないですか。

猪飼
飲み続けますよね。

猪飼
その例えわかります。

猪飼
症状がゼロになっても、それをキープし続けるのが、アトピー性皮膚炎の治療ってことですかね。

猪飼
だから、血圧でいうとキープし続けないと問題が起きてくるからキープし続けるわけですよね。

続木
はい。

続木
全ての病気が同じなんすよ。だからアトピー性皮膚炎も症状ゼロを保ったまま、

猪飼
はい、

続木
いくんですけど、はい。アトピー性皮膚炎の場合は薬を減らせるんすよ。

猪飼
0になった状態かな。

続木
だから、減らすっていうよりも再発を予防するために、肌を回復させる治療に変更するって言った方が正しいかもしれないんですけど、肌を回復させる治療に変更する。

猪飼
具体的には?

続木
具体的にはステロイドを毎日塗ってたのを1ヶ月ぐらい保って、スタート地点ですよってなるじゃないですか。

猪飼
はい。はい。

続木
アトピー性皮膚炎の治療って、歩いてるだけくせるようになったり、薬を塗り続けるのが治療じゃなくて、何もない状態、これを保ちながら、

猪飼
はい。

続木
半年から1年ぐらいかけて徐々に徐々に薬を減らしてて、三、四年かけて保湿剤だけ、そして保湿剤からの卒業も目指すっていうのがアトピー性皮膚炎の治療なんすよ。

猪飼
そうなんですね。ちょっとさっき、ゼロの状態を保つっていうところでその後、半年から1年で薬の量を減らすっていう話が出たと思うんで、そこをちょっと具体的に説明して

続木
半年から1年かけて徐々に徐々に薬を減らしていくんですけど、基本的には1ヶ月おきぐらいに減らしていくっていうのが、あくまでね、僕とか僕の周りのやり方では。

続木
1ヶ月ごとに100使ってたものを次の月は80にしましょうとか、次の月60にしましょうというふうにしていくってことで、

続木
毎日薬を塗ってたのを、

話者 2
はい、

続木
もう2回だけ保湿だけにする。一日おきに補修剤にするとかってあるんです。

猪飼
頻度を下げるという

続木
ここでポイントが、ステロイドを毎日塗ってたのを週2回だけ保湿剤に変える。ていうふうにしないと肌で回復してこないんすよ。ステロイドを毎日塗っいてたのを週2回何も塗らないとするじゃないですか。

猪飼
そう

続木
塗らない日を作るんじゃなくて、ステロイドだった日を今度は保湿剤の日に変える

猪飼
はい。

続木
肌を回復させていくんです。その肌を回復させるってのはやっぱり大事なわけですから、ダメージを負っちゃってるんで、イメージで言えばですよ、

猪飼
はい、はい

続木
変更してくんですけど、薬を減らすって言った方がわかりやすいじゃないすか。

猪飼
そうですね。

続木
保湿に変えますっていうより、徐々に減らしていくんですって言った方がわかりやすいじゃないすか。

猪飼
なるべく減らすっていう言い方をすると

猪飼
ただ今の続木先生のおっしゃった方法で治療を続けていくと、保湿剤だけになる日が来るんですか。

続木
人によって、

猪飼
人によってっていうのは、実際そうならない人もいるわけじゃないすか。

続木
なので、クリニックに来るわけで。

続木
結局、いくら軟膏の薬塗ってるだけって言っても治療なんで、

猪飼
はい、

続木
塗らなきゃ治療にならないわけですよ

猪飼
そうですね。そもそもが、はい、はい。

続木
そういうのがなかなか難しかったりすることもありますよね

猪飼
そうです。感覚では、何割ぐらいの人が治らないの割合みたいな。

続木
3割ぐらい

猪飼
3割が治らないって

続木
治らない、いやでも、何て言うんですかね。本当満足しちゃったらそれで終わりっていう側面もあるんすよ。

猪飼
症状が抑えられてるからみたいな。

続木
うん、そう。だから、こっちから見て治ってなくても、

猪飼
はい。

続木
本人は治った治ったっていうパターンも、めちゃくちゃあるんすよ。

猪飼
満足しちゃう

続木
いや全然治ってないみたいな。

猪飼
それは言っても聞かないわけですか

続木
なおってると思ってるから、

猪飼
いや、先生も大丈夫だよっていうふうになっちゃうってことですね。

続木
そうですね。2ヶ月後ぐらいにまた戻ってくるんですけど、やっぱり治ってませんでしたって。

続木
でも事故が繰り返されるんで、

猪飼
続木先生的にはほら言ったでしょっていうことですよね。

続木
そうですね。もう今はそう思わないすけどね。

猪飼
そんな厳しい言い方しないでください

猪飼
だってそうじゃないですか、十分説明してるんだから、

猪飼
はいはい。

続木
やっぱりね何人もいるわけなので、

猪飼
いや、なかなかやっぱり、難しいですね。完治っていう言葉があると思いますけどそこまで続けられない人も、それだけいるってことですね。

続木
簡単に言うと高血圧の薬だって飲んでれば血圧下がるので、

続木
だけど飲まなければ血圧下がらないわけじゃないすか。

猪飼
そうですね。はい

続木
塗らなきゃ直らないんすよ。それを塗れないっていうさ、向こうも人それぞれなわけで、だからいろいろありますよね。結局子供が3人いて、3人ともアトピー性皮膚炎で、ワンオペで育児してるとかだ、なかなか難しいじゃないすか。

猪飼
そうですね。いろんな状況があるんですね。ちょっと続けてその辺りもその上でどうしたらいいのかっていうことを、次回以降また詳しくねちょっとお話していただけたらなと思います。知れば勇気がわくアレルギー攻略講座、札幌市、アルバアレルギークリニック院長続木先生に様々な知識知恵教えていただきました。続木先生ありがとうございました。

記事監修医師
続木 康信
                     

続木 康伸

岩手医大卒、蓮桜会理事長。医師・歯科医師のダブルライセンス。新生児から妊婦まで、人生を自由にするアルバアレルギークリニック院長 。日本テレビ「カズレーザーと学ぶ」、東京MX「医史」出演。学研「保湿を変えればアトピーは治せる」著者。

【所属】
・日本花粉学会(評議員)・ヨーロッパアレルギー・臨床免疫学会・アメリカアレルギー・喘息・免疫学会・日本小児アレルギー学会
・抗原研究会・日本美容皮膚科学会・日本痤瘡研究会・日本脱毛学会・再生医療クロスボーダー協会・日本臨床カンナビノイド学会

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