アトピー性皮膚炎の治療とは

これまで、年間のべ7000人の方を診察してきましたが、アトピー性皮膚炎が良くならない方は、「薬の選び方と塗り方」が間違えているからです。

良くならない方は、一般的な強い弱いで決めた薬を悪い時だけ塗る。もしくは最初から自然の力を信じて薬を使わない。しかし、これだと基本的に悪い状態がさらに悪くなったときだけ薬を使う羽目になるので、どこの病院に行っても同じ事の繰り返しです。

アトピー性皮膚炎は毎日薬を塗り段階的に減らしていくのが主流で、きちんと治療していれば、症状が無いもしくはほとんど無い日常を目指します。

 あなたが良くならなかったのは、これまでは治療の選択肢が少なすぎたから、本来なら良くなるはずのものを治せていなかっただけ。本当はたくさんの、さまざまな症状にあった効果的な薬と使い方があって、症状を無くし、最終的には薬自体を使わなくてもよい状態を目指すのが私たちの行う現在の世界標準です。

症状を無くして薬を使わなくても良くするために、これまでの経緯をよく聞いて、あなたの症状に対して薬を選び、これまでとは違った角度で血液検査の分析を行い、あなたのアレルギーを全く別の方向から見直すことで、じっくり治療方針を立てます。

つまり、まったく別の方向からアプローチするので、これまでにない結果を得られます。

1.悪い時だけ塗るのは昔の方法

アトピー性皮膚炎は、毎日薬を塗り段階的に減らしていくのが主流で、きちんと治療していれば、症状が無いもしくはほとんど無い日常を目指します。

これをプロアクティブ療法といいます。

良くならない方は、一般的な強い弱いで決めた薬を悪い時だけ塗ってきた方も多いかと思います。

治療がうまくいかず、医師ともコミュニケーションが取れず、悩んだ末に、自然の力を信じて薬を使わなくなった方もいらっしゃると思います。しかし、これだと基本的に悪い状態がさらに悪くなったときだけ薬を使う羽目になるので、どこの病院に行っても同じ事の繰り返しです。

一方、悪いときだけ塗布する方法をリアクティブと言います

私がヨーロッパで勉強を始めた時に、この方法はやるべきではないと教わり、医者になってからやったことはありません。

2.治療の基本は、清潔と保湿

アトピー性皮膚炎の治療の基本は皮膚の汚れを取って清潔にし、保湿することです。 

  1. 外用剤を継続して使う
  2. スキンケア
  3. 悪化因子の排除

自分ではそんなに悪くないと思っていても、実は乾燥肌の時点で、すでに皮膚バリア機能が異常な状態です。

では、ステロイド外用剤の塗布方法から見てみます。

どうしたらよいのでしょうか?

プロアクティブ療法を行います。

3.プロアクティブ療法とは

プロアクティブ療法とは、最初は薬を毎日塗布していますが、徐々にステロイドを塗布する日を少なくし、保湿剤に置き換え、症状がでない最低量で、症状がない状態を維持することです。 

最終的には、保湿剤だけで済む状態にすることですが、良くならない方は、薬を減量することが目的になってしまい、症状が出たまま塗る頻度を減らしてしまうよう説明されていることが多いです。

アトピー性皮膚炎の治療は、ダイエットや美容と同じです。

キレイになってからその体形を維持することが必要です。

つまり、必要なのはまずキレイにすること。

特に、痒み夜で眠れないときは、出来るだけ早く痒みをなくし、眠れるようにします。

睡眠不足は最もアレルギーに悪く、アトピー性皮膚炎や喘息、蕁麻疹もすぐに悪化してしまいます。

アトピー性皮膚炎は、体をアレルギー体質に傾け、次から次へとアレルギーを起こすようになります。

これは、生後数ヶ月の段階から認められています。

特に生後3か月までの口周囲の湿疹は卵アレルギーと、1歳までの体の湿疹はダニの数値が上がることと関連しています。

また、湿疹がある男子は恋愛に奥手だと研究結果が出ており、ティーンの女の子は主観的健康感が損なわれるといった結果も報告されています。 

このためには、症状にあった効果的な薬と使い方を行い、症状を無くし、最終的には薬自体を使わなくてもよい状態を目指す必要があります。

もし、いつまでも同じことの繰り返しで良くなっていないのであれば、薬を使わなくても良くするために、これまでの経緯をよく聞いて、これまでとは違った角度で血液検査の分析を行い、アレルギーを全く別の方向から見直すことで、じっくり治療方針を立てる必要があります。

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