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手荒れの指ケアはこれ

[2021.09.29]

薬を飲んでも塗っても現状維持が精一杯、時々悪くなり、周囲の人から病院を変えるようアドバイスを受け、通える範囲の病院をいくつか変更しても、これ以上やる事はないと言われている。

これまで、年間のべ7000人の方を診察してきましたが、指が良くならない方は、「薬の選び方と塗り方」が間違えているからです。

良くならない方は、一般的な強い弱いで決めた薬を悪い時だけ塗る。もしくは最初から自然の力を信じて薬を使わない、塗らない。しかし、これだと基本的に悪い状態がさらに悪くなったときだけ薬を使う羽目になるので、どこの病院に行っても同じ事の繰り返しです。

例えば、きちんと治療していれば、症状が無いもしくはほとんど無い日常を目指せます。

 あなたが良くならなかったのは、これまでは治療の選択肢が少なすぎたから、本来なら良くなるはずのものを治せていなかっただけ。本当はたくさんの、さまざまな症状にあった効果的な薬と使い方があって、症状を無くし、最終的には薬自体を使わなくてもよい状態を目指すのが私たちの行う現在の世界標準です。

症状を無くして薬を使わなくても良くするために、これまでの経緯をよく聞いて、あなたの症状に対して薬を選び、これまでとは違った角度で分析を行い、あなたを全く別の方向から見直すことで、じっくり治療方針を立てます。つまり、まったく別の方向からアプローチするので、これまでにない結果を得られます。

1)手荒れ

現在では、消毒で手荒れが多くなっています。

指の衛生を保つため「手洗いと消毒」

→どちらも脂肪の除去、皮膚の表面(角層)剥離が起きる

→皮膚が乾燥する

→バリアーが壊れる

→壊れる回数が頻回だと皮膚の再生が間に合わない

これが「手荒れ」になります。

特に、悪い時期が長くなればなるほど治りません。

さらには、いったんバリアーが壊れると、全く影響のなかった日常生活行為ですらさらなる悪化の原因になってきます。

例えば、

手のバリアがある → 食器洗いしても問題ない

手のバリアが壊れてる → 食器洗いでも荒れる

また、手のバリアーが壊れると、アトピー性皮膚炎と同じなので、食物アレルギーの原因にもなり、多くの報告がなされています。

残念ながら、子どもほど、仕事で荒れるほど、手は治りにくくなっていきます。

最も指荒れが多い職業が、看護師と美容師、歯科衛生士。

医療従事者で、手荒れをしている人は81.4~90%であったともいわれ1)、看護師の85%が、手に何らかの皮膚問題を経験している2)と報告されています。

例えば看護師では、指の衛生を保たなければいけません。

指から患者さんに感染すると困るからです。

なので、「手洗いと消毒」が必要。しかし、どちらも皮膚から脂肪、皮膚の表面剥離(角層)を除去されるので、指が乾燥します。

この乾燥からの指のバリアーが壊れることが、頻回に起きると再生が間に合いません。

この「手荒れ」が治りません。

美容師の場合には、洗髪がこれに当たります8)

2)指ケアの考え方

残念ながら、荒れた期間が長ければ長いほど、程度がひどければひどいほど、治りにくいです。

また、手荒れを起こしたまま、食品・植物(具体的には花屋さん)に従事していると、高い確率でそのアレルギーになります。

良くなることもありますが、それはダイエットと同じ。「あなたにあった方法が見つかれば良くなる」といった話です。

この時に全く別の方向からアプローチするのが、「保湿」です。

※下写真は光が反射して見にくいために、色調を調整。治療内容は下に記載

ステロイドや保湿剤を塗るだけだと、いくら頑張っても限界が訪れます。

よくならない時に方針転換を行わず、同じやり方を続けると、時間の経過とともに治らなくなっていきます。

なので、変えなければいけないのは2つで、①ケアのやり方と②保湿の種類です。

3)指ケアのやり方

荒れている場合の指先ケアにはやり方があります。

①1日に1~2回は薬を塗る、②保湿剤を1日10回以上、②夜寝るときは手袋、で治療していきます。

また、手荒れがひどい場合には、以下の方法も毎日のケアに組み込みます。

  1. ローション1:ぬるま湯2の割合で液を作る。
  2. ビニール手袋に、指足がつかる程度に入れ、手首足首はテープで止める。
  3. 15分以上つけておく、休日などはずっとつけておく。
  4. セラミド入りの保湿をして、手袋、靴下をはく。
  5. その上からビニール手袋やラップをして、手首・足首をテープで止める。

※上写真は光が反射して見にくいために、色調を調整。治療内容は文末に記載

4)薬を使った治療

ステロイド、JAK阻害剤、漢方、保湿、抗真菌剤(カビ)、を組み合わせて治療していきます。

保湿だけだと治りは悪いですが、ステロイドの回数を2回以上増やしても、治りは変わらない印象です。

この時に選ぶ保湿(保湿浴とは別)は、油分成分の強いもの、つまり軟膏タイプを選びます。

軟膏はクリームよりさらに油分成分が強いので、固いです。

また、食物・植物成分入りのものは、かぶれるし、高い確率でその含有成分のアレルギーになるので、使ってはいけません。

この時に、ステロイドに混合する保湿はヘパリン類似物質で、2回の保湿はセラミド入りを使いましょう。

現時点では、セラミドだけが肌バリアを回復することができますが、保険で処方される保湿には高価なセラミドは含有できません。

指の肌バリアが壊れいるのが、長引く悪化の原因なので、バリアをセラミドで回復させ、再発を防ぎます。

また、肌が一番回復するのは夜11時から深夜2時の間です。

「保湿浴」が終わってから、夜寝ている間はずっと手袋・靴下をします。

この時、外れてしまうので、手首・足首はテープで止めましょう、

5)この時に大切なのはこれ

①保湿は油分成分の強いもの

保湿は油分成分が多く、食物・植物が入ってないものを選びます。

②回数は10~20回

集中的なケア以外、日中にも保湿をします。この時の回数は多ければ多いほど良いです。

③セラミド入りが必要

肌バリアが回復するセラミドが入りを選びます。

当院のシルキーガールは3種類のセラミドを配合しています。

 

【写真は治療4日後】

※上写真は光が反射して見にくいために、色調を調整。治療内容は下に記載

【治療内容】ヘパリン類似物質ローションとをお湯を1:1で混合したものに手足を1日3回浸し、1日2回のヘパリン類似物質軟膏塗布、1日1回のクロベタゾール塗布にて治療。

【治療費用】保険診療

【治療中に起きる可能性】膿痂疹などの感染症

 

参考文献

河合修三.  INFECTION CONTROL. 2008増刊号

清水雅美、他. 滋賀医科大学看護ジャーナル. 7(1), P35-38.

甲田雅一、ほか. INFECTION CONTROL. 17(4). P82-87, 2008.

大久保保憲. INFECTIOnNCONTROL. 9(4).P360-362, 2000.

大野夏代、ほか. INFECTION CONTROL. 15(6).P628-633, 2006.

西岡和恵、他. J Visual Dermatol 17; 456-459, 2018.

皮膚科の臨床. 56(11), 2014.

 

ご不明な点はお気軽に
お問い合わせください

アトピー性皮膚炎は毎日薬を塗り段階的に減らしていくのが主流で、きちんと治療していれば、症状が無いもしくはほとんど無い日常を目指しています。

あなたが良くならなかったのは、これまでは治療の選択肢が少なすぎたから、本来なら良くなるはずのものを治せていなかっただけ。本当はたくさんの、さまざまな症状にあった効果的な薬と使い方があって、症状を無くし、最終的には薬自体を使わなくてもよい状態を目指すのが私たちの行う現在の世界標準です。

早くから知っていれば大きく生活が変わるアレルギーの治療が健康保険でも多くあります。悩み続けている私の患者さんには受けてほしいと思っています。

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