アトピー性皮膚炎は、アレルギーマーチを引き起こす
自分の子どもは、生まれて2ヶ月目くらいから肌荒れがはじまった。病院にいっても「乳児湿疹なので、様子を見ましょう」と言われだけ。毎日枕に頭をこすりつけたり、お腹を掻いているが病院では悪い時だけ薬を塗るように言われるだけ。同じことの繰り返しでだんだん全身に肌荒れがひろがってきた。
離乳食で卵を食べさせたら、全身に蕁麻疹と咳、意識がもうろうとして病院に運ばれた。アレルギーの専門病院と言われている病院に通っているけど、説明されても専門用語ばかりでよくわからず。
アトピー性皮膚炎も卵アレルギーも同じことの繰り返し。
そうしているうちに、小学生で気管支喘息と言われ、小学校高学年の時には春先に眼が痒くなり、花粉症にもなった。
1. アレルギーは発達にも大きな影響がでる
特にアトピー性皮膚炎を持っている子は50%近くの子が身長の伸びが悪いといった報告もあります。
さらに自閉症を抱えていると、アトピー性皮膚炎のコントロール状態と精神状態は一致しており、自閉症上がひどくなることも報告されています。
つまり、症状が残っているうちは、発達に問題が出るし、本来の子どもたちや皆さんではありません。
この状態が続くとどうなるのでしょう?
2. アトピー性皮膚炎から、次々にアレルギーが起きる
アトピー性皮膚炎の最大の問題が、アレルギー・マーチです。
「アレルギー・マーチとは、アレルギー素因を持つ人が、次から次にアレルギー疾患を発症すること。」
下條直樹. 薬局. 64(3):P27-31. 2013
アトピー性皮膚炎→食物アレルギー→アレルギー性鼻炎→気管支喘息
のように、次々にアレルギーを発症していきます。
ここでのポイントは、
アトピー性皮膚炎が治って、食物アレルギーになるのではなく、図のように、次々に積み重なっていくことが問題です。
このアレルギー・マーチの引き金になるのが、アトピー性皮膚炎です。
「初発のアレルギーはアトピー性皮膚炎が72.4%だった。」
馬場実. アレルギー・免疫 2004: 11: 734-747
アトピー性皮膚炎から食物アレルギーになる確率は高く、アトピー性皮膚炎の重症度が高ければ、ほぼ必発です。
さらに、食物アレルギーを合併するとドミノ倒しのようにアレルギーを次々に発症していきます。
「食物感作がアレルギーマーチの行方を左右する」
猪俣直子.アレルギー・免疫. 20(6). 2013
小児でも成人でもこの傾向は変わりません。
とゆうことは、入口のアトピー性皮膚炎を予防すること、アレルギーマーチになる前に治してしまうことが大切になってきます。
兄弟がいる場合には、とても分かりやすく、一番上の子がアトピー性皮膚炎、食物アレルギー、アレルギー性鼻炎がある。下の子は小さい時からアレルギー医のところに来たので、アトピー性皮膚炎だけなんてことが普通です。
できるだけ早くから対応すること、旦那さんに手伝ってもらうために妊娠前から準備しておくことが、子どもをアレルギーにしないために大切なことです。