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コラム

ステロイドの減らし方

私は赤ちゃんの頃から肌荒れがひどく、小児科では乳児湿疹と言われるも悪くなるばかり。病院に行って塗り薬を使っても現状維持が精一杯、時々悪くなるのを繰り返していた。

自分の子どもも、赤ちゃんの頃から口の周りが荒れてきたので、今度こそはと思い、色々な病院を変えて何度相談しても乳児湿疹と言われるばかりで、良くならない。そのうち体にも広がってきたが、肌を見てくれることもなく、弱い薬を出しておいたからと言われ、帰ることを急かされる。

弱い薬を塗ってみたがよくならず、長く塗ってはいけない気がして、自己流で薬を徐々に止めてみたが、現状維持すら出来なくなってしまった。今では、さらに悪くなったりマシになったりを繰り返している。

病院に通うたびに悲しかった。

しばらくぶりに会った友人の子どもは、子どもの頃の私と同じくらい肌が荒れていたのに、通っている病院で薬の塗り方と体の洗い方の説明を詳しく受けており、毎回肌を触って診察してもらっていた。

そのせいか、4ヶ月かけて薬を減らし、今は週1回だけお腹に軟膏を塗るだけでキレイな肌で痒みも無くなっており、来月からは保湿剤だけになるとゆう。

治ってない自分の子どもを見て泣きそうになっていたら、かかりつけのアレルギー医を教えててくれた。

1)ステロイド外用薬を、自己流で減らすと必ず失敗する

「良くなったら、こっちの薬にしてください」

「良くなったら、徐々に止めてください」

このやり方で失敗しても、絶対にあなたが悪い訳ではありません。

失敗とは、すぐに症状がぶり返すこと。結局「良くなったかどうかを自分で判断して」と言われているのと同じなので、患者側では判断できません。

2)世の中で、こう思われているのが原因

じゃあ、やめてみるか・・・・ 

「良くなったら」、「徐々に」は、定義があいまいで、解釈に個人差がでるので再現性がありません。つまり、基本的に良くなることはなく、たまたま良くなったとしても、そのうち必ず失敗して、悪化します。

そして、再現性がないので、悪化前の状態に、自分では治すことが出来ません。

3)薬を減量するには「良くなった」と「徐々に」を定義する必要がある

問題は「良くなったの定義」が曖昧なことです。

特に、これまで悪い時期が長い方だと、症状が長くありすぎて、良い状態がわからなくなってます。

「良くなった」は、本当に症状がゼロの状態。

少しでも症状があるのは「良くなってきつつある」で、「良くなった」ではありません。

「徐々に」は段階を追って中止していくこと。

毎日ステロイドを塗っていたのを、週2回止めるとか、1日おきにするなどの方法を指します。方法が具体的に示されていないのであれば、自分で実行するのは不可能です。

#その方法は、個人個人で全員違う

4)現に、クライアントの悩みに必ず入ってくる

「良くなったら止めて」と言われても、そもそもが良くならない。

「良くなった」と自分で思っても、すぐに再発してしまう。

そもそも、現在症状がある状態が本来のあなたからマイナスの状態。症状がゼロになった自分の状態を、まず知らなければいけません。

私のクライアントには、脱ステロイドを止めて治療した方、脱ステロイド希望だけど話を聞きたいと方も多くいらっしゃいます。脱ステロイドを好まれている方は、最初から脱ステロイドを希望していた訳ではありません。最初はステロイドを使った標準治療で上手くいかなかったから、自分で調べてやっていかなければいけない状況になり、仕方がなく脱ステロイドになってしまっただけ。

#最初から脱ステロイドだった訳ではない

5)だから、これが必要です

①良かれと思ってやってしまっていることを修正する

薬の選び方、塗り方、悪化要因、ライフスタイルの見直しなど、多くのことを見直し、今までの方法とは違う、あなたに合った方法に変える必要があります。

②症状をゼロにするのがスタート

なので、まず今ある問題点をじっくり話し合って、あぶりだす必要があります。

まずは、症状をゼロにすることがスタートです。

③症状ゼロをキープしながら、ステロイド外用剤を減量していく

大切なのは、ステロイドを止めることではなく、「症状がない」こと。

症状をゼロを保ったまま、徐々に減量し、数ヶ月から年の単位でフリーを目指していきます。

記事監修医師
続木 康信
                     

続木 康伸

岩手医大卒、蓮桜会理事長。医師・歯科医師のダブルライセンス。新生児から妊婦まで、人生を自由にするアルバアレルギークリニック院長 。日本テレビ「カズレーザーと学ぶ」、東京MX「医史」出演。学研「保湿を変えればアトピーは治せる」著者。

【所属】
・日本花粉学会(評議員)・ヨーロッパアレルギー・臨床免疫学会・アメリカアレルギー・喘息・免疫学会・日本小児アレルギー学会
・抗原研究会・日本美容皮膚科学会・日本痤瘡研究会・日本脱毛学会・再生医療クロスボーダー協会・日本臨床カンナビノイド学会

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