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ダニアレルギー:治療中の注意事項

ダニアレルギー:治療中の注意事項

ダニアレルギー治療中の注意点です。

小学生以下は皮下注射、中学生以上は舌下が多い傾向ですが、当院では皮下注射を選ぶ子が多いです。

1)共通事項:今、飲んでいる薬

・皮下も舌下も効果がはっきりしてくるのは、3か月後以降です

・ダニアレルギー治療開始から3~6か月で抗アレルギー剤の内服は減量開始、中止していきます。

・しかし、皮下注射の日だけは、抗アレルギー剤の内服(最低でも注射の30分前には)が必要。

・舌下の場合には、状況をみながら抗アレルギー剤の継続を行う場合もあります。

2)共通事項:注射なし、内服なしの日

①体調悪化・疲れている時

熱があれば、完全に元気になるまで中止。

注射の場合は、鼻汁程度でも注射日を変更です。

②生理の時

小学校高学年~中学生は、ホルモンバランスが微妙なため、アレルギー症状を起こしやすいのです。

舌下の場合は症状がなければそのまま継続、注射の場合は注射日を変更します。

③普段より2時間以上睡眠が不足しているとき

アレルギー症状を起こしやすいです。

舌下の場合はその日はスキップ、注射の場合は注射日を変更します。

3)注意点:舌下

・治療開始当初は、内服後15~30分は口腔内のかゆみがあります。

・治療開始最初の1週間は黄色(濃度が薄い)、黄色が終わった後にピンク(濃度が濃い)になります。黄色でかゆみが出なかったり、治まってもピンクでかゆみはまた出てきます。

・内服後のかゆみはほとんどの人が1週間程度、長くても1ヶ月以内に治まります。逆に言えば、1ヶ月経過してもかゆみがある場合には、体の反応が強すぎます。続けてもうまくいかないので、中止を考えます。

・1週間以内であれば、内服をスキップしても大丈夫です。1週間以上経過した場合には、アレルギー症状がでることがあります。

4)注意点:皮下注射

・鼻の症状が無くなるまで、医師が増量していきます。

・抗アレルギー剤の内服をしなくてよくなっても、注射の日は抗アレルギー剤を飲みます。

・年齢が小さい子は、注射の前に注射部位を保冷剤で冷やしてくると、打たれたかどうかよくわかりません。

・注射して10㎝以上腫れた場合には、次回減量します。

・上記2)の時には、注射日を変更しましょう。

5)副作用(2023/7/13追記)

副作用のページが分散していたので、こちらにもまとめて記載させていただきます。

自分の体が敵だと思っているものを、接種して体を慣れさせていく治療なので、体調が悪い時などはアレルギー反応がでます。

・局所反応:舌下なら口腔内搔痒、皮下注射なら打った場所の腫れです。どちらもほぼ100%の確率であります。

・全身反応:0.005~3.3%程度で起こり得るとされています。当院の場合だと注射が0.005%、内服は0%です。

全身反応とは蕁麻疹、咳、喘鳴が出たり、アナフィラキシーを起こしたりする可能性はマレですがあります。

ダニ、スギ、ハチ(輸入製剤)アレルゲン免疫療法で、注射の前には必ず内服、睡眠不足時(普段より2時間)、体調不良時にはやらない、ことで、副反応が起きた人は私のところではいません。

むしろ内服の場合は自宅で行うために、患者さん自身が注射以上に実際の使用方法を十分に理解する必要があります。

記事監修医師
続木 康信
                     

続木 康伸

岩手医大卒、蓮桜会理事長。医師・歯科医師のダブルライセンス。新生児から妊婦まで、人生を自由にするアルバアレルギークリニック院長 。日本テレビ「カズレーザーと学ぶ」、東京MX「医史」出演。学研「保湿を変えればアトピーは治せる」著者。

【所属】
・日本花粉学会(評議員)・ヨーロッパアレルギー・臨床免疫学会・アメリカアレルギー・喘息・免疫学会・日本小児アレルギー学会
・抗原研究会・日本美容皮膚科学会・日本痤瘡研究会・日本脱毛学会・再生医療クロスボーダー協会・日本臨床カンナビノイド学会

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