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ニキビ:子どもと大人の注意点

ニキビ:子どもと大人の注意点

札幌市南区のアレルギー科・小児科(アレルギー)のアルバアレルギークリニックです。

ニキビで、長年同じような薬を使い続けていませんか?

お医者さんに相談しようにも薬を塗りなさいと言われるだけ。良くも悪くも良くもならないまま、こんなものだと諦めているかもしれません。

しかし、実は、ニキビによって、薬の組み合わせを変えることで、ニキビをゼロを目指すことが、現代の医学では可能です。けれど、きちんと薬を組み合わせるためには、しっかりと時間を作って医師と話す必要があります。

ニキビとは

アトピー性皮膚炎とニキビは合併することが多く、当院ではニキビの治療に力を入れています。

ニキビは、肌質の問題です。

ニキビは医学的には、「思春期以降に発症する顔面,胸背部の毛包脂腺系を場とする脂質代謝異常(内分泌的因子)、角化異常、細菌の増殖が複雑に関与する慢性炎症性疾患である」と定義されています。

①毛穴に、脂分が多いて詰まりやすい肌質の人が、②詰まった部分にニキビ菌が増える。、③そして、肌質なので繰り返す、④早くしないと跡が残ります。

が残ります。

ニキビの症状

ニキビの症状

ニキビはその状態により段階あり、呼び方が違ってきます。

よく言うニキビは、ニキビ菌が毛穴の中に閉じ込められ、悪さしている。赤ニキビの状態を指します。

ニキビができやすい肌質の人がニキビを放置していると、炎症が悪化し、ニキビ跡 が残ってしまいます。

1. 白ニキビ(閉鎖面皰/コメド)

症状: 腫れや痛み、かゆみがなく、触るとザラザラしている。

2. 黒ニキビ(開放面皰/コメド)

症状: 白ニキビが酸化し、黒く変色した状態。ケアが遅れると悪化の可能性がある。

3. 赤ニキビ(紅色丘疹)

症状: 炎症による赤みと腫れがでてくる。

4. 黄ニキビ(膿疱)

症状: 膿を伴い、痛みやかゆみがある。治癒後もニキビ跡が残る可能性がある。

黒ニキビや赤ニキビは、毛穴が詰まり炎症を起こした状態です。

この初期段階で適切なケアを行うことで、炎症が進行し重度のニキビ(黄ニキビ)へと進化するのを防ぐことができます。

特に、炎症が強くなると毛穴の周囲の組織にダメージを与え、瘢痕やケロイドのリスクが高まります。

ニキビの重症度

炎症性皮疹が顔の半分で5 個以下は軽症、20 個以下は中等症、50 個以下は重症、51個以上は最重症としています。

重症度 顔の半分にあるニキビの数
軽傷 5個以下
中等症 20個以下
重症 50個以下
最重症 51個以上

ニキビの問題点

ニキビは繰り返しでき、さらに痕が残るのが問題です。

ニキビ菌は閉じ込められると突然悪者になる

ニキビ菌の感染が原因なので、跡が残る

この二つが大きな問題であり、また治療に時間がかかればかかるほど、治りにくくなっていきます。

このため重点的な治療は人によって違い、肌質を変えればよいタイプなのか、脂分を減らさないといけないタイプなのか、両方が必要なタイプなのかの見極めが大切です。

ニキビの出来る場所

毛穴の脂分を出すところは、毛包脂腺と言い、脂腺は顔が最も多いですが、背中にも多いです。 脂腺が多い少ないは、肌質の問題、つまり体質なので、繰り替えします。

おでこニキビ

  • 思春期ニキビと呼ばれ、10代〜20代前半で特に発生しやすい。
  • ホルモンバランスの乱れによる皮脂の過剰分泌とも言われています。また、ストレスでも悪化することが多いです。

鼻ニキビ

  • 皮脂の分泌量が多いわりに毛穴が深いと言われているので、ニキビが多発しやすい。
  • 深い毛穴に皮脂が溜まりやすく、手で触れたりすると刺激でニキビが悪化しやすい。
  • 大人になって発生する場合は、口や顎と同様に疲労やストレスの蓄積が関係ともいわれる。

顎ニキビ

  • 大人ニキビとも言われ、同じところに何度もできて治りにくい。
  • ホルモンバランスの乱れ、ストレス、疲労などが関連していると言われている。
  • 女性ホルモンのバランスが崩れると、角質層が厚くなり、皮脂分泌量が増える。

頬~口ニキビ

  • 大人ニキビとして多く見られ、炎症を起こしやすく治りにくい。
  • ホルモンバランスの乱れ、乾燥による皮膚のバリア機能の低下、外的要因(枕やメイクなど)で起きる。
  • 再発しやすく、炎症や化膿を伴うことが多い。

フェイスライン

  • 再発しやすく、治りにくい。
  • ニキビ跡が残りやすい。
  • マスクの使用、メイクによる影響も大きい。

背中ニキビ

  • 肩甲骨周りなどの皮脂腺が多く、皮脂の分泌が活発な場所で、ニキビができやすい。
  • 時に広範囲にわたるニキビになる。
  • 自分では見えにくいため、重症化しやすく、顔に比べて皮膚が厚く硬いので治りにくい。
  • マラセチア毛包炎といったカビの感染などのこともあるため、治療しながら。
  • 色素沈着が広範囲に残りやすい

ニキビの悪化要因

ニキビの悪化要因は多数あり、どれか一つではなく、複合した要因のことが多いです。

このため、何か一つを変えても治りにくいです。

  • 前髪の刺激、シャンプーのすすぎ残し、生活習慣の乱れ、洗顔のしすぎ
  • ストレス、間食の増加
  • 触り癖や角栓への過度な摩擦、爪で引っ掻く行為
  • 化粧品による毛穴の詰まり
  • 直接的な刺激(頬づえなど)やマスク着用による擦れや蒸れ
  • 男性ホルモンの影響や髭剃りによる肌ダメージ

ニキビ跡

ニキビ跡は、ニキビの繰り返しによる炎症が周囲の肌にまで波及して生じるキズ痕(瘢痕)のことです。 自然には治らず、皮膚に永続的な変化をもたらすことがあります。

ニキビの炎症は皮膚の深い部分まで達し、毛穴の周りの肌が壊れ、毛穴が拡張します。

すると、毛穴の収縮能が失われ、炎症が皮膚の下の脂肪層にまで及び、脂肪が収縮して大きく凹んだニキビ跡が形成されます。

これを「瘢痕」と呼び、ニキビ跡として知られるさまざまな形が残ります。

ニキビ跡の種類

瘢痕型

 クレーター(陥凹性瘢痕):

皮膚がくぼんだ状態で、顎、おでこ、こめかみ、頬にできやすい印象です。

皮膚の深いところで炎症を起こし皮膚の下の脂肪が委縮して、皮膚が引っ張られることでくぼみます。

表情を作る筋肉を覆い、顔の表情筋と連動して動く「SMAS筋膜」の癒着が原因でくぼみが出来ています。

ローリング型:

皮膚が波打つようになだらかにくぼんでいます。

ボックス型:

鋭角的で深く、明瞭な境界を持つくぼみが特徴です。

アイスピック型:

非常に小さく点状で、深いV字型の穴です。

盛り上がり(肥厚性瘢痕、ケロイド):

体質や部位によっては、ニキビ後に盛り上がります。肥厚性の瘢痕やケロイドと呼ばれ、過剰なコラーゲン生成によるものです。

色素沈着

色素沈着は、ニキビによって起きた炎症のダメージが残ってしまった状態で、ヤケドの痕のようなイメージです。

この色素沈着は、炎症によって皮膚が薄く透明になったために肌の下で目立つようになります。​ 

ニキビの炎症が強い場合、皮膚のより深い層、特に真皮が損傷を受け、小さな血管が破裂して出血することがあります。

時間が経つにつれて、これらの血液中の成分がより暗い紫色または赤黒い色に変わります。

これらは長く残ります。

 赤みのあるニキビ跡:

ニキビが治るためにできた血管が炎症による影響で残ってしまったことが原因で、皮膚に赤みが持続します。

頬全体や顎に残ることが多い印象です。

紫から赤黒:

主に血液の成分のヘモグロビンによるものです。

ニキビやその他の皮膚の損傷が治った後も、元の傷の部分に長期間にわたって炎症が残り、赤みが続くことがあります。

茶色から黒:

主にメラニン色素の過剰生成によって引き起こされます。

ニキビなどの皮膚の炎症が起こると、皮膚を保護するためにメラニン色素が大量に生成されます。

この過程で活性酸素も関与し、これがメラニンの生成をさらに促進します。 ニキビが治癒した後も、生成されたメラニンが皮膚の深い部分に残り続けることで、シミや色素沈着が長期間にわたって残ることがあります。

背中に出来るのはこのタイプのことが多いです。

通常はさまざな形で上記のニキビ跡が複数種類混在するケースが多いです。

ニキビ治療

ニキビの治し方は大きく2つに分かれます。

ニキビの問題点は、跡になるのがすごく早いこと。

ニキビになって1ヵ月もたってないのに、すでに跡になっていることが多い場合です。

現に当院でも、「ニキビが治らない」といって受診される子どもたちの50%以上が、「ニキビではなく、実はニキビ跡になっているので、治らなかった」といったことが問題になっています。

跡になっているので、ニキビの治療をしても治らないのです。

①今出ているニキビを治す

スキンケア、ニキビの塗り薬、抗生剤、漢方(十味敗毒湯など)、ケミカルピーリング。

ニキビの数が多いときはケミカルピーリングでニキビを治療しやすくしてから、外用剤をおこなうと早いです。

②ニキビ跡を治す

漢方(柴苓湯など)、ケミカルピーリング、ダーマペン、レーザー。

抗生剤は塗る場合と飲む場合がありますが、範囲が広い場合には1~3ヶ月の内服が必要です。

今出ているニキビも、ニキビ跡も両方いけるのは、漢方とケミカルピーリングですが、漢方はニキビの塗り薬と併用して初めて効果がでます。

【参考文献】

1)Lim Yi Shen Justin,Yik Weng Yew. Facial dermatoses induced by face masks: A systematic review and meta-analysis of observational studies.

記事監修医師
続木 康信
                     

続木 康伸

岩手医大卒、蓮桜会理事長。医師・歯科医師のダブルライセンス。新生児から妊婦まで、人生を自由にするアルバアレルギークリニック院長 。日本テレビ「カズレーザーと学ぶ」、東京MX「医史」出演。学研「保湿を変えればアトピーは治せる」著者。

【所属】
・日本花粉学会(評議員)・ヨーロッパアレルギー・臨床免疫学会・アメリカアレルギー・喘息・免疫学会・日本小児アレルギー学会
・抗原研究会・日本美容皮膚科学会・日本痤瘡研究会・日本脱毛学会・再生医療クロスボーダー協会・日本臨床カンナビノイド学会

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