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食物アレルギー

食物アレルギー

札幌市南区のアレルギー科・小児科(アレルギー)のアルバアレルギークリニックです。

当院をご利用いただき、誠にありがとうございます。

アトピー・かゆみの治療の患者様に多数ご来院いただいておりますが、本日は時間帯により混雑しております。

食物アレルギーとは

食物アレルギーとは、食べ物に含まれる特定の成分(主にタンパク質)に対して、体が過敏な免疫反応を示すことで起こる症状のことです。

この過敏反応は、体が本来害を与えないはずの食物成分を誤って脅威と認識し、防御しようとする免疫システムの働きにより引き起こされます。

その結果、蕁麻疹やかゆみ、咳など様々な不快な症状が現れ、極めて重い場合には、アナフィラキシーショックという生命を脅かす状態に至ることもあります。

この反応は、食べ物を触れたりしただけで発生することがあります。

食物アレルギーを持つ人々は、アレルギーを引き起こす食品を避け、意図せず摂取してしまった場合に備えて適切な治療を受ける必要があります。

特に、アナフィラキシーショックのような重篤な症状に対しては、迅速な対応が必要です。食物アレルギーの診断と管理は、患者さん一人一人の状態に応じて個別に行われるべきで、必要に応じてアレルゲン特異的な治療や予防策を講じることが重要です。

食物アレルギーの症状

食物アレルギーの症状は多岐にわたります。

約90%の人が皮膚症状を、約30%が呼吸器や粘膜の症状を経験します。

皮膚症状には、かゆみ、じんましん、むくみ、赤み、湿疹が含まれます。これらは食物アレルギーの中で最も一般的な症状の一部であり、患者さんが体験する不快感の主な原因です。

粘膜症状では、鼻水、鼻づまり、くしゃみ、目の充血や腫れ、涙、口の中や唇、舌の違和感や腫れなどがあります。これらは日常生活に大きな影響を及ぼす可能性があります。

呼吸器症状には、咳、喘鳴(呼吸時のぜいぜいとした音)、声のかすれ、呼吸困難が含まれ、これらの症状は特に深刻な場合、患者さんの生活の質を大幅に低下させることがあります。

消化器症状としては、嘔吐、吐き気、下痢、腹痛が挙げられます。これらの症状は、特に食事をするたびに不安や恐怖を感じる原因となり得ます。

神経症状には、頭痛、活気の低下、意識障害が含まれ、これらは生命に影響を及ぼすことがあります。

これらの症状は単独で現れることが多いですが、複数同時に起こることもあります。

食物のアレルゲン一覧

食物アレルギーの原因となる食品は年齢や地域、個人によって異なりますが、日本では鶏卵、牛乳、小麦が最も一般的なアレルゲンとして知られています。

幼少期には、小麦や大豆、鶏卵、牛乳がよく見られるアレルゲンであり、年齢が上がるにつれて甲殻類や果物、そば、魚類、ピーナッツなどが原因となることがあります。乳幼児では約5~10%、学童期以降では1~3%が食物アレルギーを持っているとされています。

小麦

小麦アレルギーは小麦に含まれるタンパク質をアレルゲンとして、腹痛や皮膚疾患、頭痛、くしゃみ等のアレルギー症状があらわれます。

小麦を口から摂取するだけでなく、小麦が含まれる製品を触ったり、吸い込んだりするだけでも症状が出る場合があります。

小麦アレルギーになると、基本的に小麦を含むものは食べられなくなります。たとえば、私たちの身の回りにあふれているパスタやピザ、パンやスイーツなど小麦から作られているものになります。

また、小麦の場合、摂取後に運動をして初めて症状がでる「食物依存性運動誘発アナフィラキシー」といったタイプもあり、食べるだけでは症状はでませんが、運動して初めて症状がでるタイプのアレルギーがあります。

最近では小麦粉に変わる大豆粉や米粉の加工技術が進化してきており、特に米粉のパスタやピザ、パンなどは小麦粉と遜色がないほど味の良いものが作られていて、完全に除去していたとしても小麦アレルギーでも食べられるものの幅は広がってきています。

小麦アレルギー 小児と大人の違い

甲殻類

エビやカニなどの甲殻類アレルギーは、どちらかというと大人に多く見られる食物アレルギーの一つです。

子どもたちに多い食物アレルギーではありますが、一般的に鶏卵、牛乳、小麦といった3大アレルゲンは年齢と共に耐性がつき、徐々に減少する傾向にあります。

以前は、エビやカニなど甲殻類によるアレルギーは、2、3歳以降に増え始め、学童期以降は小麦や果物と並んで主要な原因食物に数えられていましたが、大人の方が多い印象です。

一度発症すると、成人になっても耐性を獲得する可能性が低く、食べられるようになることは稀です。

エビやカニは、重症なアナフィラキシーを引き起こす可能性があり、平成20年6月から食品衛生法により特定原材料の表示が義務付けられました。

さらに、かまぼこやちくわなど魚のすり身を原材料としている食品にも注意が必要です。これらの食品には、エビやカニが含まれていることを示す表示がされることがあります。

エビとカニのアレルギーは関連性が高いとされており、通常セットで除去されますが、実際に合併する例は少ない印象です。

甲殻類、軟体類、貝類など魚介類全体を一律に除去する必要はありません。

エビアレルギーの主な原因である「トロポミオシン」タンパク質はカニにも含まれており、互いに非常に似た構造をし、エビアレルギー患者の約65%はカニにも症状を示しすと言われています。さらに、このトロポミオシンは、タコやイカなどの軟体類や貝類にも含まれているため、注意が必要とも言われていますが、実際はあまり問題になることはありません。

魚や魚卵のアレルゲンは異なるタンパク質であるため、甲殻類を除去しても、他の魚介類については別途診断が必要です。

甲殻類アレルギーは、特に食物依存性運動誘発アナフィラキシーの原因としても知られています。

甲殻類と軟体類や貝類の間の交差反応は約20%程度です。

生食や加熱調理した甲殻類を食べた際の症状発現には個人差があり、エビやカニから作られたスープや出汁にも注意が必要です。

エビ・カニアレルギー(小児・大人)

くるみ

くるみアレルギーは、ナッツ類の中でも特に注意が必要なアレルギーの一つです。

仙台より南はピーナッツアレルギーが多いですが、これより北はクルミアレルギーがメインの状態になります。

このアレルギーは、くるみをはじめとするナッツ類を食べた際に発症し、口の中や唇のかゆみ、腫れ、違和感から始まり、めまい、吐き気、腹痛、じんましんといったさまざまな症状を引き起こす可能性があります。さらに、呼吸困難やアナフィラキシーといった生命を脅かす重篤な症状を引き起こす危険性も伴います。

健康志向の高まりによりナッツ類の消費が増加している昨今、くるみアレルギーを含むナッツ類へのアレルギー反応を示す人々が年齢に関わらず急増しています。特に子どもに多いアレルギーとされているものの、大人においても発症例が報告されています。

くるみアレルギーの症状は軽度から重度まで幅広く、最も一般的な症状はじんましんや体のかゆみ、腫れとされていますが、実際には北海道に近ずくほど重症度は強くなり、アナフィラキシー、つまり重篤な症状としては、呼吸が苦しくなる、血圧が下がるショック状態などのアナフィラキシーになる人が増えます。

ナッツ類に関しては、クルミやカシューナッツ、アーモンドなど、様々な種類がありますが、全てを一括りに除去する必要はありません。

重要なのは、個々のナッツに対するアレルギー反応の有無を正確に確認することです。

クルミのアレルギーがあるとカシューナッツとピスタチオ、マカダミア、ヘーゼルナッツ、ペカンナッツの間には強い交差抗原性が認められており、約50%の確率合併する印象です。

成人のナッツアレルギー

牛乳

牛乳アレルギーは、牛乳や乳製品に含まれるタンパク質に対する過敏反応によって引き起こされる一般的な食物アレルギーです。

加熱処理によってもアレルギーの強さはほとんど変わりません。

牛乳アレルギーのある方は、牛乳だけでなくやぎ乳やめん羊乳など他の動物の乳にも反応する可能性はないことはないですが、牛肉には反応しないことが多いです。

アレルギー対応ミルクには、加水分解乳とアミノ酸乳の2種類があり、アレルギー反応の起こりにくい製品を選ぶことが重要です。

ただし、アレルギー用ミルクは味やにおいが非常にきつく、生後4カ月より前(ようするにより小さい月齢)でなければ飲んでくれないことがほとんです。

これらのミルクは、牛乳タンパク質を酵素で分解することによりアレルゲンを減らしたもので、特に重症な牛乳アレルギー患者や新生児・乳児消化管アレルギー患者に推奨されます。ただし、これらのミルクを主な栄養源とする場合は、セレンなどの微量栄養素を補う必要があります。

調製粉末大豆乳はアレルギー用ミルクではありませんが、大豆を主原料とした乳成分を含まない育児用粉乳として利用できます。また、ペプチドミルクは酵素分解が不十分なため、牛乳アレルギー患者には不向きです。

牛乳アレルギー患者は、加工食品の原材料表示を注意深く確認する必要があります。”乳”という文字を含む成分でも、牛乳や乳製品と関係のないもの(例:乳化剤、乳酸菌、乳酸カルシウム)もありますので、表示を正しく理解することが大切です。

牛乳を除去することにより、カルシウム不足になるリスクがあります。

カルシウムの多い食品(煮干し、青菜、海藻、大豆製品など)を積極的に摂取することで、この不足を補うことができます。アレルギー用ミルクや豆乳製品(ヨーグルト、アイスクリーム、生クリームなど)もカルシウム補給の選択肢となり得ます。

牛乳アレルギーの管理には、適切な代替食品の選択、栄養素のバランスを考慮した食事計画、そして医師や栄養士との連携が欠かせません。

牛乳アレルギーは早く治療するべき

果物

果物アレルギーと野菜アレルギーは、食べ物を通じて発症するアレルギー反応の一種で、特にバラ科の果物(モモ、リンゴ、ナシ、サクランボ、イチゴ)やウリ科のメロン、スイカ、さらにキウイフルーツ、バナナ、オレンジなどに多く見られます。野菜においても、トマトやジャガイモなどのナス科植物、セロリーやニンジン、パセリなどのセリ科植物、ヤマイモにアレルギー反応を示す人がいます。

特に北海道では、花粉症と密接に関係しています。

特定の果物や野菜を食べた直後から約1時間以内に、口の中でかゆみや腫れ、ヒリヒリ感を感じることが多いですが、北海道ではアナフィラキシーを引き起こすこともしばしばです。

これらのアレルギーは、果物や野菜に含まれるアレルゲン(アレルギーを引き起こす原因となるタンパク質)が、花粉のアレルゲンと構造が似ているために起こります。花粉症の患者さんが特定の果物や野菜を食べると、体がそれを花粉と誤認してアレルギー反応を起こすのです。

花粉症と果物・野菜アレルギーの関係は、特にシラカバ花粉症の多い北ヨーロッパで高い頻度を示しますが、日本、特に北海道では花粉症の増加に伴い、果物アレルギーを持つ人が増えているとされています。

果物アレルギー・野菜アレルギーの管理には、アレルギーを引き起こす果物や野菜の摂取を避けることが基本です。

しかし、全ての果物や野菜を避ける必要はなく、アレルゲン特異的な反応を理解し、個々に対応することが重要です。例えば、トマトアレルギーの人は、同じナス科のジャガイモやセリ科のセロリ、パセリでもアレルギー反応を示す可能性がありますが、その他の野菜や果物で問題なく食べられるものも多くあります。

アレルギー反応の程度は個人差があり、軽度のかゆみから、アナフィラキシーなどの重篤な全身反応までさまざまです。特に、アレルギー反応が疑われる場合は、専門医の診断を受け、適切な管理と治療を行うことが大切です。

また、果物や野菜を食べる際には加熱処理を行うことでアレルゲン性が減少することがあるため、生で食べることに反応を示す人でも、加熱することで食べられる場合があります。

ただし、この方法が全ての人に効果的であるわけではないため、自己判断せず医師の指示に従うことが重要です。

果物・野菜アレルギー

納豆(大豆)

納豆アレルギーは、一般的な食物アレルギーとは異なる特徴を持つ珍しいアレルギー反応です。

多くの食物アレルギーが原因食物の摂取後数分から2時間以内に発症する「即時型アレルギー」であるのに対し、納豆アレルギーは「遅発型アナフィラキシー」という状態を呈します。これは、納豆の摂取後約半日(5〜14時間後)に症状が出現するもので、朝食べて夜に症状が出現することが多いです。

蕁麻疹や呼吸困難、消化器症状、意識障害などの症状が見られ、約70%のケースで意識消失を伴うアナフィラキシーショックを引き起こします。

納豆アレルギーの主要な原因は、「ポリガンマグルタミン酸(PGA)」という納豆のネバネバ成分にあります。

PGAは納豆菌によって発酵中に産生される高分子ポリマーで、100〜1000kDa以上の大きさを持ちます。この大きさのため、腸管内での分解・吸収に時間がかかり、これが遅発型アナフィラキシーの一因と考えられています。

特筆すべきは、納豆アレルギーを持つ人々の生活背景です。

特に20〜50歳代の男性でマリーンスポーツ、特にサーフィンをする人に多く見られます。これは、クラゲの刺傷によってPGAに感作されることが関連しているとされています。

クラゲが触角細胞内でPGAを産生することから、海での活動中にクラゲに刺されることでPGAに対する感作が起こり、後に納豆を摂取した際に交差反応を起こしてアレルギー症状が発現すると考えられています。

このように、納豆アレルギーは、その発症メカニズムや関連性が他の食物アレルギーとは大きく異なります。

卵アレルギー

鶏卵アレルギーは、特に子どもに多い食物アレルギーの一種ですが、成長と共に改善する可能性があります。

鶏卵の卵白がアレルギーの主な原因であり、未発達な消化器系を持つ子どもでは、アレルゲンが腸粘膜を通過しやすくなり、アレルギー反応を引き起こしやすくなります。また、鶏卵を加熱することによりアレルゲン性が減少するため、加熱方法によってはアレルギー反応を起こりにくくなります。

2017年6月、小児アレルギー学会は「鶏卵アレルギー発症予防に関する提言」を発表し、アトピー性皮膚炎を持つ赤ちゃんに対し、生後6ヶ月から鶏卵摂取を微量から開始することを推奨しています。この提言によれば、早期から鶏卵を摂取することで、鶏卵アレルギーの発症リスクを著しく低下させることが可能です。特に、アトピー性皮膚炎を治療し、状態を改善した上で、鶏卵摂取を始めることが望ましいとされています。

鶏卵アレルギーの診断には、患者の症状や経過を詳しく聞き取ることに加え、採血によるアレルギー検査や皮膚プリックテストが行われます。診断後は、特に乳児期には鶏卵アレルギーが検出できない場合もあるため、経過観察が重要となります。

鶏卵アレルギーの管理には、鶏卵を含む食品の摂取を避けることが基本ですが、年齢と共に耐性が獲得されるケースも多いため、定期的な食物負荷試験を受け、医師の指導の下で経過を見守ることが重要です。

また、鶏卵を含まない代替食品の選択や、鶏卵の摂取を試みる際には、臭いや味に抵抗がある場合には、マスキング効果のある食品を用いるなど、様々な工夫が求められます。

鶏卵アレルギーにおける食事指導のポイントとしては、鶏卵不使用の魚・肉加工品や鶏卵を含まないプレミックス粉を利用して、家庭で安全に楽しめる食事の準備を行うことが挙げられます。鶏卵アレルギーの子どもたちが安心して食事を楽しめるよう、家族全員で同じ料理を共有できるような食事の工夫も大切です。

卵アレルギー 子どもの場合

卵アレルギー 大人の場合

食物アレルギーの治療法

薬物療法

  • アレルギー症状を緩和するために、抗ヒスタミン薬、ステロイド、点鼻、点眼、吸入などの薬物を使用します。
  • これらは症状が出た後の対処療法であり、根本的な治療ではありません。
  • また、これらの方法は外出先や旅行先など、症状が起きたら困る場合に予防的に内服する方法もあります

内科との治療との違い

食物アレルギーは、年齢によって治りやすいアレルギーとなりにくいアレルギーがあります。

ほとんどの場合、食べない=完全除去になりますが、アレルギー科では少しずつ食べて慣らす方法「経口免疫療法」を行っています。

食物アレルギーの当院での治療法

採血では大丈夫なはずなのに、食べるとお腹が痛くなったり、逆に、食物アレルギーだと言われたものを食べてもなんともない、もしくは、医師にそんなアレルギー聞いたことないと言われ、どうしたら良いのか悩んでいませんか?

実は、食物アレルギーの採血は、年齢、食べ物、症状、合併するアレルギーによって、見るべきポイントと対応が全く違ってくるので、幅広い経験と知識が必要です。

食物アレルギーの治療には、食物経口免疫療法(経口減感作療法)があります。

これは、アレルゲンとなる食物を最初は微量から始め、徐々に摂取量を増やしていくことで、体がその食物に耐性を獲得し、アレルギー反応が出にくくなるようにする治療法です。

自己流での実施は非常に危険です。

治療の前には、アレルギーの重症度や生活スタイル、患者さんの性格や年齢を総合的に判断し、医師とよく相談して治療を決定します。

また、食物アレルギーにおいては、湿疹で荒れた皮膚からアレルゲンが吸収されやすくなり、アレルギー反応を起こしやすくなることが知られています。

そのため、治療に取りかかる前には、ステロイド軟膏や保湿剤を用いて湿疹を積極的に治療し、落ち着かせることが重要です。

食物負荷試験で陰性反応を示す食物や、アレルゲンの閾値以下の量であれば、積極的に食べることが推奨されます。

一部の加工食品にはアレルゲン含有量が表示されており、これを参考にしながら安全に食べられる範囲を拡大していくことが可能です。

食物アレルギーの治療は、患者さん一人ひとりの状況に応じた個別のアプローチが必要であり、慎重に行う必要があります。

よくあるご質問

  • Q 食物アレルギーの原因は?
    A 体質です。特にアトピー性皮膚炎の治療が上手くいっていないと、次々にアレルギーを起こします。また、北海道では花粉症から果物・野菜アレルギーになることが多くあります。
  • Q 食物アレルギーはどんな症状がでますか?
    A 食物を摂取して直後~2時間、特に30分以内にアレルギー症状が出ることが多いです。 痒みを伴う赤み、じんましんや呼吸苦、咳(せき)、ぜん鳴(ぜーぜー、ヒューヒュー)、嘔吐、下痢、不機嫌、おとなしくなるなどさまざまな症状が現れます。アレルギーの最重症型であるアナフィラキシー症状へ至る場合も少なくありません。
  • Q 食物アレルギーは治りますか?
    A 食物アレルギーが治るかどうかは、年齢とアレルギー食物によります。小学校以降で発症した食物アレルギーは治りませんし、基本特に牛乳アレルギーは治りにくいので、早い段階での治療開始が望まれます。
  • Q 親や兄弟にアレルギーがある場合、アレルギーになりやすいですか?
    A アレルギーには遺伝的要素が関与しますが、家族にアレルギーがあっても必ずしもアレルギーになるわけではありません。遺伝的要因と環境要因が複雑に絡み合って発症すると考え、アレルギーになりやすいことは確かです。
  • Q 妊娠中や授乳中にアレルゲンとなる食品(卵やピーナッツなど)を避けるべきですか?
    A 妊娠中や授乳中に特定の食品を避ける必要はありません。バランスの良い食事を心がけることが推奨されます。特定の食品を避けることがアレルギー発症を予防する効果はないと考えられています
  • Q 母乳栄養は気管支喘息、アトピー性皮膚炎、食物アレルギーなどのリスクを減らしますか?
    A アレルギーのリスクを明確に減らすとは言えません。様々な研究があり、結論ははっきりしていませんが、当然ながら、アレルギーは別にして母乳栄養には多くのメリットがあります。
  • Q 兄弟が食物アレルギーの場合、予防方法はありますか?
    A 確実な予防方法はありませんが、経験的には湿疹の早期治療と離乳食の早期導入が効果的です。発症したとしても、下の子は軽く済ませることができます。
  • Q 保湿だけで食物アレルギーを予防できますか?
    A 保湿だけで完全に食物アレルギーを予防することは困難ですが、保湿はアトピー性皮膚炎を予防する力はあり、経験的には食物アレルギー予防にとても効果的だと考えています。
記事監修医師
続木 康信
                     

続木 康伸

岩手医大卒、蓮桜会理事長。医師・歯科医師のダブルライセンス。新生児から妊婦まで、人生を自由にするアルバアレルギークリニック院長 。日本テレビ「カズレーザーと学ぶ」、東京MX「医史」出演。学研「保湿を変えればアトピーは治せる」著者。

【所属】
・日本花粉学会(評議員)・ヨーロッパアレルギー・臨床免疫学会・アメリカアレルギー・喘息・免疫学会・日本小児アレルギー学会
・抗原研究会・日本美容皮膚科学会・日本痤瘡研究会・日本脱毛学会・再生医療クロスボーダー協会・日本臨床カンナビノイド学会

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