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食物アレルギーはレシピが9割

食物アレルギーはレシピが9割

1)食物アレルギーの治療

食物アレルギーの治療は、「すこしずつ食べて慣らす」方法です。

このため、この食べて慣らす方法の期間は半年から数年に及びます。

言い方は悪いですが、「毒を食べて慣らす」ようなもので、子ども達にとっては大人が考えるようなただ食べればよいとゆうものではありません。

味覚は、1歳過ぎくらいからかたまり、2~3歳で嗜好が決まるとも言われています。

また、年齢によりますが、偏食があるのも普通です。

つまり、治療として「食べなければいけないのに、食べてくれないとゆう」事態が起こるのが普通です。

この場合、親のストレスはたるやマックスです。

全ての病気が同じですが、治療ができなければできないほど治りにくくなりますし、食物アレルギーの場合には、気軽に外で買ったものが食べられない、兄弟で違う食事が必要など、日常生活に大きな影響があります。

2)早く始める

これを唯一回避できるのが、「できるだけ早く始める」です。

味の好みが固まらないうちに、「これを、定期的に食べるのって普通なんだ」と覚えてもらうことが重要です。

子ども達はセンサーがあり、症状が出るときは、食べるのをとてもとても嫌がります。

この場合、食物アレルギーで食べたがらないのは、偏食とは違います。

この時に、養育者が強く食べさせようとすればするほど、子ども側からは「食べさせられている」強制的な体験を繰り返すことになります。

その結果、子どもは自己防衛反応によりますます食べなくなる「負のスパイラル」につながります。

決して子どもに強制して食べさせたり、食べないことがケンカの原因になったりしてはいけません。

多くの文献でも、親が楽しそうに食事をすることの重要性があげられています。

楽しければ食べる、幼稚園的な感じですが、非常に重要です。

つまり、どのくらい親が我慢したかによります。

3)食べてくれないは

食べ物を「不快」と感じる要因は1つではなく、食感、におい、味、温度なども関連しています。

対策例のひとつとして、好きなものと治療しているアレルギー食品を混ぜることがあります。

①最初に好きなもの食べ、つぎにアレルギー食品がくるようにすれば、好き嫌いの軽減に役立ちます。

②カレーなど、完全に混ぜてしまう。

止めたほうが良いのが、アレルギー食品を食べた時にご褒美があると、ご褒美がゴールになります。

例えば、デザートやお菓子は、ご褒美として短期では成功しますが、すぐに飽きるので、より魅力的なデザートが必要になります。

つまり、ご褒美を与えるのは長期的にみて成功しません。

どうせなら、食材でお絵かきしたり、野菜と一緒に並べて絵にするなど、楽しむことのほうが大事です。

4)レシピが9割

食べてもらうために、工夫し続けるのは大変です。

このため工夫するのはレシピだけにしておきます。

レシピはYoutubeやアプリなどが良いでしょう。

とにかくパクることが必要です。

【参考文献】

  • 室田洋子. 偏食はなぜいけないのか その対策. 小児科臨床. 61;7, 2008
  • ”料理の科学 素朴な疑問に答えます”. ロバート・ウォルク著、ハーパー保子訳
  • Lisa D, Wiggins.etc. Sensory Abnormalities as Distinguishing Symptoms of Autism Spectrum Disorders in Young Children. J Autism Dev Disord(2009) 39:1087-1091.
  • Alan Emond, etal. Feeding Symptoms, Dietary Patterns, and Growth in Young Children With Autism Spectrum Disorders. Pediatrics 2010;126;337.
記事監修医師
続木 康信
                     

続木 康伸

岩手医大卒、蓮桜会理事長。医師・歯科医師のダブルライセンス。新生児から妊婦まで、人生を自由にするアルバアレルギークリニック院長 。日本テレビ「カズレーザーと学ぶ」、東京MX「医史」出演。学研「保湿を変えればアトピーは治せる」著者。

【所属】
・日本花粉学会(評議員)・ヨーロッパアレルギー・臨床免疫学会・アメリカアレルギー・喘息・免疫学会・日本小児アレルギー学会
・抗原研究会・日本美容皮膚科学会・日本痤瘡研究会・日本脱毛学会・再生医療クロスボーダー協会・日本臨床カンナビノイド学会

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